ポケットモンスターシリーズ、特に現在対戦環境の中心である『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(SV)』において、トレーナーたちが口を揃えて「6V」という言葉を使います。ランクバトルで勝ち上がりたい、あるいは最強のレイド用ポケモンを育てたいと考えたとき、この「6V」という概念の理解は避けて通れません。
この記事では、初心者の方には少し難解に感じる「個体値」の仕組みから、「なぜ6Vが強いのか」、そしてパルデア地方における最新の「効率的な6Vの作り方」までを徹底的に解説します。単なる用語解説にとどまらず、実際のゲームプレイですぐに役立つ実践的なテクニックを持ち帰ってください。
- 6VとはHPから素早さまでの全6ステータスの個体値が最大(31)であることを指す専門用語である
- 個体値は生まれつき決まっており、通常は後から変更できない隠しステータスである
- 『スカーレット・バイオレット』では「すごいとっくん」により、後天的に6V相当の強さに強化が可能である
- 物理アタッカーや特殊アタッカーなど、役割によっては全ての能力がVである必要はない
- 「ゼロの秘宝」などのDLC環境を含め、効率的なアイテム収集が育成の鍵を握る
ポケモンにおける6Vの意味とステータスの仕組み
- 6Vとは個体値がすべて最高(31)の状態
- なぜ「V」と呼ぶのか?32進数と用語の由来
- 個体値(V)を確認するジャッジ機能の解放条件
- 6Vが必要なケースと5Vで十分なケースの違い
- 対戦環境における「逆V(個体値0)」の重要性
6Vとは個体値がすべて最高(31)の状態

ポケモンには、同じ種類で同じレベルであっても、能力値にバラつきが存在します。これは「個体値」と呼ばれる隠しステータスが影響しており、HP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさの6つの能力それぞれに、0から31までの数値が割り振られているためです。この数値が高ければ高いほど、最終的なステータスが高くなります。
「6V」とは、これら6つのステータスすべてにおいて、個体値が上限の「31」であることを指します。つまり、そのポケモンの種類において理論上最強のステータスを持っている個体ということです。
例えば、同じレベル50のガブリアス同士が戦った場合、すばやさの個体値が「31」の個体と「30」の個体では、実数値にして「1」の差が生まれます。このわずか「1」の差が、相手より先に攻撃できるかどうかの決定的な違いとなり、勝敗を分ける要因になります。対戦においては、攻撃を耐えるか倒れるか、相手より先に動けるかどうかがシビアに問われるため、勝率を上げるためには、この個体値を最大にすることが基本中の基本となります。初心者が対戦で勝てない理由の一つに、この個体値の差が含まれていることも少なくありません。まずはこの仕組みを理解し、自分のポケモンの個体値を知ることから始めましょう。
なぜ「V」と呼ぶのか?32進数と用語の由来

公式用語では「さいこう」と表記される個体値31を、なぜプレイヤー間では「V」と呼ぶのでしょうか。これは、個体値のデータをプログラム内部や表記上で扱う際に、0から31までの32通りの数値を「32進数」で表していた名残だと言われています。
32進数では、0から9までの数字を使った後、10を「A」、11を「B」とアルファベット順に表記していきます。この法則で数えていくと、以下のような対応になります。
| 10進数 | 32進数 | 用語 |
|---|---|---|
| 0〜9 | 0〜9 | – |
| 10〜29 | A〜T | – |
| 30 | U | U(逆Vではない) |
| 31 | V | V(さいこう) |
この法則に従うと、31番目の文字(つまり数値の31)に当たるのがアルファベットの「V」になります。これに由来して、個体値31を「V」と呼び、30を「U」と呼ぶ文化が根付きました。
現在でも攻略サイトやSNSの交換募集などで「5V1U」や「4V」といった表記が当たり前のように使われています。「6V」は6箇所すべてが31(V)であること、「3V」なら3箇所が31であることを意味します。公式の攻略本などでは使われない完全にユーザー発祥の用語ですが、この背景を知っておくと情報の理解度が格段に深まります。特に、古い世代からのプレイヤーと交流する際には必須の知識と言えるでしょう。
個体値(V)を確認するジャッジ機能の解放条件

捕まえたポケモンの個体値がVかどうかは、通常のステータス画面の数値を見ただけでは正確に判別できません。これを確認するためには、ゲーム内で「ジャッジ機能」を解放する必要があります。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』においてジャッジ機能を解放する手順は以下の通りです。
1. メインストーリーの3つのルートをすべてクリアする。
2. 「ザ・ホームウェイ」をクリアし、エンディングを見る。
3. クリア後にポケモンセンターを訪れ、ジョーイさんに話しかけて回復する。
上記の手順を踏むと、「ジャッジ機能が解放されました」というアナウンスが流れます。その後、ボックスを開き、ステータスを確認したいポケモンにカーソルを合わせて「+ボタン」を押すことで、各ステータスの評価が表示されるようになります。
評価は「ダメかも(0)」「まあまあ」「かなりいい」「すごくいい」「さいこう(31)」などの段階に分かれており、この中の「さいこう」という評価こそが、個体値31(V)であることを示しています。6Vのポケモンであれば、6つの項目すべてに「さいこう」の文字が並びます。これから厳選作業を始める方は、まずストーリーをクリアしてこの機能を確実に解放しておきましょう。これがないと効率的な選別は不可能です。
6Vが必要なケースと5Vで十分なケースの違い

完璧な個体である6Vは魅力的ですが、すべてのポケモンに6Vが必須かというと、実はそうではありません。ポケモンの育成において重要なのは「役割に必要なステータスがVであること」です。
具体的には、以下のように使い分けます。
- **物理アタッカーの場合**:
「こうげき」等の5箇所がVであれば十分です。「とくこう」の数値は物理技のダメージ計算に使われないため、低くても高くても戦闘結果に影響しません。これを「理想5V」と呼びます。例えばガブリアスのようなポケモンが該当します。
- **特殊アタッカーの場合**:
「とくこう」等の5箇所がVであれば十分です。「こうげき」の数値は不要です。
- **両刀型の場合**:
物理技と特殊技の両方を採用するポケモン(例:ドラパルトやテツノブジンの一部構成など)は、すべてのステータスが高水準である必要があるため、妥協せず6Vを目指す必要があります。
厳選にかかる時間と労力を節約するためにも、自分が育てたいポケモンが物理型なのか、特殊型なのか、あるいは両刀型なのかを事前に把握し、本当に6Vが必要かどうかを判断する知識を持つことが、上級トレーナーへの第一歩です。無駄な時間をかけずに最強のパーティを作るためには、この「妥協点」を正しく理解することが重要です。
対戦環境における「逆V(個体値0)」の重要性

個体値は高ければ良いというのが基本ですが、あえて個体値を最低の「0」にするケースも存在します。これをユーザー用語で「逆V」と呼びます。ジャッジ機能では「ダメかも」と表示される状態です。
最も代表的なのが、「すばやさ」の個体値を0にするケースです(通称:S0)。これは「トリックルーム」という「すばやさが遅い順に行動できる」技を利用するパーティや、相手の後攻で動きたいギルガルドのようなポケモンの場合に必須となります。S0にすることで、同種族の通常個体よりも遅くなり、トリックルーム下で先制できるようになります。
また、物理攻撃を使わない特殊アタッカーやサポーターの場合、「こうげき」の個体値をあえて「0」にすることが推奨されます(通称:A0)。これには明確な理由が2つあります。
1. **イカサマ対策**:相手の攻撃力を利用してダメージを与える技「イカサマ」の被ダメージを減らすことができる。
2. **混乱自傷対策**:混乱状態で自分を攻撃してしまった際のダメージを最小限に抑えられる。
このように、ただ数値を高くするだけでなく、戦術に合わせて数値を調整する奥深さが個体値システムにはあります。上位を目指すのであれば、A0やS0の厳選にも挑戦してみましょう。
ポケモンSVでの6V厳選方法と効率的な作り方
- 「あかいいと」を使ったタマゴ孵化厳選の基本
- 高個体値メタモン(6Vメタモン)の入手方法
- テラレイドバトルで高個体値を捕獲するコツ
- 「すごいとっくん」と王冠で擬似6Vを作る手順
- 6V厳選におけるミントや特性パッチの活用術
「あかいいと」を使ったタマゴ孵化厳選の基本

シリーズ伝統の、そして最も確実な6V入手方法が「タマゴ孵化」による厳選です。『スカーレット・バイオレット』では、ピクニック機能を使ってタマゴを発見します。この際、親となるポケモンに「あかいいと」というアイテムを持たせることが非常に重要です。
通常、タマゴから生まれるポケモンの個体値は、両親の合計12個の個体値の中からランダムで3個しか引き継がれません。残りの3個はランダム決定となるため、高個体を狙うのは至難の業です。しかし、片方の親に「あかいいと」を持たせることで、親から引き継ぐ個体値の数が「5個」に増えます。
例えば、両親がともに6Vであれば、生まれてくる子は確定で5箇所がVとなり、残りの1箇所がランダムで決定されることになります。この残りの1箇所が31(V)になる確率は1/32なので、比較的高い確率で6Vの個体が誕生します。「あかいいと」は、テーブルシティなどの「デリバードポーチ」で購入可能です。
具体的な手順としては、まず高個体のメタモンを用意し、孵化させたいポケモンと一緒にピクニックを行います。生まれた子供の個体値を確認し、親よりも優秀な個体が生まれたら親を入れ替えていく……という作業を繰り返すことで、徐々にVの箇所を増やし、最終的に5Vや6Vを目指します。これが自力で6Vを生み出す王道ルートです。
高個体値メタモン(6Vメタモン)の入手方法

タマゴ厳選の効率を劇的に上げるためには、どんなポケモンの親にもなれる「メタモン」の高個体値確保が欠かせません。特に6Vのメタモンが1匹いれば、育てたいポケモンと一緒に「あかいいと」を持たせて預けるだけで、簡単に強力な個体を生み出せます。
高個体のメタモンを入手する主な手段は「テラレイドバトル」です。★5以上のレイドに出現するメタモンは、確定で4V以上が保証されています。さらに、最高難易度である★6のメタモンレイドであれば、5V以上が確定します。つまり、★6レイドをクリアすれば、最低でも5V、運が良ければ1/32の確率で6Vのメタモンが手に入ります。
また、世界中のトレーナーと交換を行うのも一つの手です。海外産のメタモンを使えば、色違いが生まれやすくなる「国際孵化」と並行して個体値厳選ができるため、一石二鳥です。通信交換には「あいことば」機能を使ったユーザー間の暗黙のルールがあり、メタモン同士を交換するためのコード(例:4448-4448など)が存在します。これらを利用して海外産高個体メタモンを確保するのも賢い戦略です。ただし、交換の際は改造個体などが送られてくるリスクもゼロではないため、信頼できる相手やコミュニティを見つけることが大切です。
テラレイドバトルで高個体値を捕獲するコツ

『スカーレット・バイオレット』の目玉要素である「テラレイドバトル」は、高個体値ポケモンの宝庫です。レイドの難易度(★の数)に応じて、捕獲したポケモンの個体値におけるVの数が保証されています。
具体的な保証数は以下の通りです。
- **★3レイド**:2V以上確定
- **★4レイド**:3V以上確定
- **★5レイド**:4V以上確定
- **★6レイド**:5V以上確定
つまり、★6レイドを周回して捕獲するだけで、面倒な孵化厳選をせずとも即戦力級の5V個体が手に入るのです。
さらに注目すべきは、期間限定で開催される「最強の〇〇」といった★7イベントレイドです。ここで捕まえられる「さいきょうのあかし」を持ったポケモンは、個体値が最初から6V(さいこう)に固定されていることが多くあります。これらは育成の手間が大幅に省けるため、イベント期間中は積極的に挑戦し、確実に捕獲しておくことを強く推奨します。
レイドバトルはソロでもクリア可能ですが、★6以上の高難易度は敵のHPや攻撃力も桁違いです。相性の良いポケモン(例えばテツノカイナやコライドン、ミライドンなど)を育成し、必要に応じてマルチプレイで協力する方が安定して周回できます。まずは★5レイドで戦力を整え、★6に挑むというステップアップを意識しましょう。
「すごいとっくん」と王冠で擬似6Vを作る手順

かつては生まれた瞬間の個体値ですべてが決まっていましたが、現在は「すごいとっくん」という救済措置により、後天的に個体値をV(相当)に引き上げることが可能です。SV環境では、この機能が非常に使いやすくなっています。
『スカーレット・バイオレット』では、フリッジタウンのポケモンセンター近くにいるユキノオーを連れた男性に話しかけることで特訓が行えます。対象となるのは「レベル50以上」のポケモンです(過去作のLv100条件から大幅に緩和されました)。
- **ぎんのおうかん**:1つのステータスを最大値(V相当)にする。
- **きんのおうかん**:一気に全ステータスを最大値(V相当)にする。
この特訓で鍛えたステータスは、ジャッジ画面で「きたえた!」と表示され、実数値計算上は「さいこう(V)」と全く同じ扱いになります。
「おうかん」はデリバードポーチで購入(1個20,000円)できるほか、DLC『ゼロの秘宝』後編「藍の円盤」で解放される「どうぐプリンター」を使えば、大量の「きんのおうかん」や「ぎんのおうかん」を効率よく入手可能です。
注意点として、この数値はあくまで「特訓で強くなった」ものであり、遺伝子そのものが書き換わったわけではありません。そのため、すごいとっくんをしたポケモンを親にしてタマゴを作っても、遺伝するのは特訓前の元の個体値です。対戦で使うだけであれば、この方法が最も時間効率が良いでしょう。
6V厳選におけるミントや特性パッチの活用術

6Vを目指す過程で、個体値以外の要素である「性格」や「特性」が希望と異なるケースも多々あります。これらも現在はアイテムで修正が可能です。特にDLC導入後の環境では、これらのアイテム入手難易度が下がっています。
**性格の補正とミント**
性格はステータスの補正(上がりやすい能力と上がりにくい能力)を決めますが、「〇〇ミント」というアイテムを使うことで、ステータス補正のみを変更できます。例えば「ひかえめミント」を使えば、元の性格表記はそのままで、ステータス計算だけが「とくこう↑・こうげき↓」に変わります。ミントはラッキーズで購入できるほか、フィールドの探索でも入手可能です。
**特性の変更とパッチ**
「とくせいパッチ」という貴重なアイテムを使えば、通常特性を強力な「隠れ特性(夢特性)」に変更することができます。逆に隠れ特性から通常特性に戻すことも可能です。これにより、野生で捕まえた色違いポケモンや、たまたま6Vで生まれたが特性がハズレだった個体も、無駄にすることなく対戦の第一線で活躍させることができます。
とくせいパッチは★6以上のレイド報酬で稀に入手できるほか、前述の「どうぐプリンター」のレア枠としても排出されます。現代のポケモン育成は、厳選とこれらの便利アイテムを組み合わせることで、誰もが理想のポケモンを手にできる環境が整っています。まずは厳選でベースを作り、仕上げにアイテムを使うのが現代流のスマートな育成術です。
総括:SV環境における6V厳選は「すごいとっくん」と「孵化」の使い分けが鍵
- 6VとはHPから素早さまでの全個体値が「31(さいこう)」の状態を指す
- 対戦で数値上の不利をなくし、勝率を上げるために重要な要素である
- 個体値31が「V」と呼ばれるのは、32進数表記の名残である
- ジャッジ機能はエンディング後に解放され、ボックスで手軽に確認できる
- 物理型や特殊型など、役割によっては5Vで十分な場合が多い
- トリックルーム用など、あえて個体値を0にする「逆V」戦略も存在する
- SVでは「あかいいと」を持たせたタマゴ孵化が6V作成の基本ルートである
- 高個体メタモンは★6のテラレイドバトルで入手するのが効率的である
- 「すごいとっくん」はLv50から可能で、おうかんを使って数値を最大化できる
- 「どうぐプリンター」を活用すれば、育成アイテムの収集効率が格段に上がる

