ポケモン映画はなぜなくなった?打ち切りではなく理由がある

ポケモン映画はなぜなくなった?打ち切りではなく理由がある

毎年夏になると映画館で楽しめるのが当たり前だったポケモン映画。ところが2020年公開の「劇場版ポケットモンスター ここ」を最後に、新作が発表されない状態が続いています。「打ち切りになったの?」「なぜいきなりなくなったの?」と疑問を感じているファンも多いのではないでしょうか。

公式から「打ち切り」という発表は一切されていません。「完結」「最終章」といった形の劇場版も公開されておらず、打ち切りと断定するのはまだ早い段階です。ただし、興行収入の変化・主人公の交代・動画配信サービスの普及など、複数の要因が重なって新作公開が見送られているのが現状です。

1998年の第1作「ミュウツーの逆襲」から20年以上にわたって毎年公開されてきたポケモン映画には、その歴史ゆえの構造的な課題が積み重なっていました。シリーズ最低を記録した興行収入20.2億円、コロナ禍による公開延期、そして長年の主人公サトシの卒業——それぞれの背景を整理することで、「なぜなくなったのか」という問いへの答えが見えてきます。今後の復活の可能性についても触れていますので、最後まで読んでみてください。

この記事のポイント
  • ポケモン映画は1998年から2020年まで23作品が毎年公開されていた
  • 最後の「劇場版ポケットモンスター ここ」は興行収入シリーズ最低の20.2億円を記録
  • 主人公のサトシが2022年に卒業し、リコ・ロイを主人公とする新シリーズへの移行期が続いている
  • 「打ち切り」の公式発表はなく、復活・次回作の可能性は残されている
目次

ポケモン映画がなぜなくなったか——歴史と興行収入の変化

  • 1998年から20年以上続いたポケモン映画の歩みと毎年公開の仕組み
  • 興行収入の推移と「劇場版ポケモン ここ」でシリーズ最低を記録した背景
  • マンネリ化と新型コロナが重なった2020年前後の転換期

1998年から続いたポケモン映画の歴史と毎年公開の仕組み

1998年から続いたポケモン映画の歴史と毎年公開の仕組み

ポケモン映画の歴史は、1998年7月18日に公開された「劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」から始まります。第1作は興行収入72.4億円を記録し、ポケモンコンテンツが最高潮に盛り上がっていた時代の象徴的な作品となりました。

以来、毎年7月に新作が公開されるのが恒例となり、夏休みに親子で映画館へ足を運ぶ定番のイベントとして定着していきました。劇場版では伝説のポケモンが登場し、テレビアニメでは描ききれないスケールの物語が展開されるのが特徴で、それがファンを毎年映画館へ引き寄せる大きな要因でした。

新作の情報解禁は公開前年の12月に行われるケースが多く、直近5作品の情報解禁はいずれも前年12月でした。2023年12月に2024年公開作の情報解禁がなかったことで、ファンの間では「2024年も公開されないのでは」という見方が広まりました。

このパターンが2020年まで継続され、通算23作品が公開されています。20年以上にわたって毎年公開され続けたこのシリーズは、子どもたちにとって「夏といえばポケモン映画の季節」という感覚が根付いていました。

2021年には新作が制作されず、翌2022年には「夏の思い出ゲットだぜ!25周年ポケモン映画祭」と題したリバイバル上映が実施されました。ファン投票で選ばれた人気作3作が上映されたこの企画は新作ではありませんでしたが、それでも劇場でポケモン映画を楽しめる機会として受け入れられました。その後も現在に至るまで新作は公開されていません。

ポケモン映画は23作品・20年以上という長期にわたるシリーズです。第1作から最終作まで毎年7月(第23作のみコロナの影響で12月)に公開されており、その継続性自体がシリーズの大きな特徴でした。

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興行収入の変化と「劇場版ポケモン ここ」がシリーズ最低を記録した背景

興行収入の変化と「劇場版ポケモン ここ」がシリーズ最低を記録した背景

ポケモン映画の興行収入は、第1作「ミュウツーの逆襲」の72.4億円をピークに、長期的な減少傾向にあります。第2作「幻のポケモン ルギア爆誕」が62.0億円、「ディアルガVSパルキアVSダークライ」(2007年)が50.2億円と続き、2020年公開の「劇場版ポケットモンスター ここ」は20.2億円でシリーズ最低を記録しました。

「ここ」がこれほどの低水準に終わった背景には、複数の要因が重なっています。まず、新型コロナウイルスの影響で公開が夏から冬(2020年12月25日)へ延期されました。公開時期のずれは来場者数に影響したとみられ、さらに同年(2020年)に「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が公開されており、競合するコンテンツとの公開時期が重なったことも指摘されています。

興行収入が下がった原因はコロナだけじゃないの?

コロナ以前から下降傾向にあったという見方が多いです。「鬼滅の刃」など子ども向けコンテンツが増えて競合が多くなったことも、一因として挙げられています。

2019年に公開された実写映画「名探偵ピカチュウ」(日米合作)の日本興行収入は30.1億円でした。アニメ映画シリーズの最新作「ここ」がこれを下回る20.2億円だったという事実は、制作側が今後の興行収入見通しを慎重に見極める材料になったとも考えられます。

ポケモン映画は製作費も大きいため、安定した収益が見込めないと判断されて公開が見送られている可能性があります。シリーズ全体を通じた興行収入の変化を見ると、第1作から数えておよそ70億円から20億円まで下落した計算になります。

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マンネリ化問題と「いつも同じ」と言われるようになった理由

マンネリ化問題と「いつも同じ」と言われるようになった理由

ポケモン映画のストーリーは基本的に、「伝説のポケモンが登場する」「サトシが活躍する」「ポケモンとトレーナーの絆を描く」という同じパターンで構成されてきました。テレビシリーズ自体が25年以上放送されている長寿番組で、映画も23作あるため、ある程度ストーリーの流れが似てくるのは避けがたい部分があります。

ある時期から「マンネリ化してきた」との声が出るようになり、マンネリを打破すべく路線変更が試みられましたが、うまく機能しなかったという経緯があります。「毎年登場する伝説のポケモンや王道の友情ストーリーはシリーズの特徴だが、同じ流れが続くと飽きてしまう」という声があります。

2017年公開「キミにきめた!」では、アニメ第1話をベースにしつつホウオウに会いに行くというオリジナルストーリーに路線変更されました。以降もアニメオリジナルの舞台とキャラクターに焦点を当てる方向が続いたとの見方があります。

ファン層の年齢が広がる中で、より多様な物語や演出が求められるようになったことも、映画制作の見直しにつながった要因のひとつとして挙げられています。ポケモンはゲーム・アニメ・カードなど多様なメディアに展開しており、視聴者のポケモンとの関わり方も多様化しています。その中で「映画館でアニメを観る」というスタイルが相対的に縮小したとも考えられます。

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ポケモン映画がなくなった背景にある時代の変化と今後の可能性

  • サトシからリコ・ロイへの主人公交代と映画制作への影響
  • 動画配信サービスへの移行と制作側が抱える課題
  • ポケモン映画「打ち切り」の真相と復活・次回作の可能性

サトシの卒業とリコ・ロイへの主人公交代が映画に与えた影響

サトシの卒業とリコ・ロイへの主人公交代が映画に与えた影響

2022年に長年の主人公だったサトシが卒業し、2023年からはリコとロイを主人公とした新シリーズが始まりました。この主人公交代は、ポケモン映画の新作制作に大きく影響している可能性があります。

世間ではポケモン=サトシとピカチュウのイメージが強く、新キャラクターで映画を作るには、まずテレビシリーズで十分に土台を築く必要があると判断されているとの見方があります。子どもたちの中にもまだリコやロイに親しみがわかないという声があります。

リコ・ロイの映画はそのうち作られるの?

リコ・ロイで劇場公開しても話題性に欠けてしまい、再びシリーズ最低の興収を更新してしまうリスクが高いとの指摘があります。認知度が上がってきてはいるものの、サトシほどの知名度にはまだ届いていないとの見方です。

一方で、リコとロイの露出度は増加しています。JR東日本主催のポケモンスタンプラリーや東京スカイツリーとのコラボイベントなど、アニメ以外のイベントでも見かける機会が増えており、認知度が高まっています。この流れに乗って劇場版が公開される可能性も考察されています。

サトシについては、主人公としての物語に一定の区切りがつけられており、新主人公へのバトンタッチが描かれています。サトシからリコ・ロイへの転換期において、映画形式での新作制作は一時的に見送られている可能性があります。

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動画配信サービスへの移行と制作側が抱える課題

動画配信サービスへの移行と制作側が抱える課題

動画配信サービスの普及によって、「わざわざ映画館に足を運ぶ」層が減少しているとの見方があります。劇場公開だけが作品を届ける手段ではない時代になってきており、ポケモンも映像コンテンツの幅を広げる方向に動いています。

Netflixで配信されたストップモーションアニメ「ポケモンコンシェルジュ」が話題になったとの報告があります。また、2023年には配信形式の「ポケットモンスター 神とよばれしアルセウス」が公開されました。映画館での公開にこだわらず、配信限定やショートアニメ形式など新しい届け方を模索している段階とも言えます。

ポケモン映画の全24作品がABEMAで無料配信されるなど、過去作も配信で楽しまれています。U-NEXTでも「ポケモン映画」が見放題で配信されており、映画館に行かなくてもポケモン映画を楽しめる環境が整っています。

制作側の事情としては、ポケモンアニメの制作会社であるOLM(オー・エル・エム)を含め、アニメ業界全体で人手不足が深刻になっているとの指摘があります。OLMでも数年で半数もの従業員が辞めているかリストラされているとの報告があり、新作映画を作る余裕がなくなっている可能性があるとの考察があります。

ポケモンというIPをどのように活用するかという戦略の観点からも、変化が見られます。近年では実写映画「名探偵ピカチュウ」のように世界市場を意識したグローバルな展開が進んでいます。「毎年アニメ映画を公開する」モデルから、より柔軟かつ多角的な展開へと方向性が変わってきていると考えられます。

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ポケモン映画は「打ち切り」ではない?復活・次回作の可能性

ポケモン映画は「打ち切り」ではない?復活・次回作の可能性

「打ち切り」「完結」「最終章」などの形の劇場版は公開されておらず、公式から明確な打ち切り発表はされていません。この点は複数の情報源が一致して確認しています。打ち切りと断定するのは現時点では早計です。

ポケモンというコンテンツは未だに高い人気を誇っており、映画の再開を待っているファンも多くいます。「コナンやワンピース並みに集客できるポテンシャルがある」との報告がXに見られます。

マリオ映画(「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」)の大ヒットによって、ゲーム原作映画への需要が高まっているとの指摘があります。ポケモンも同様のグローバル展開ができるポテンシャルを持つIPとして注目されています。

次回作の方向性については、テレビアニメとは関係ない全く新しい主人公の映画が公開される可能性が考察されています。近年の映像作品では「薄明の翼」などゲームに登場しないオリジナルキャラクターが主役になる傾向が強まっているとの報告があります。

リコ・ロイを主人公とした劇場版が出るのではないかという噂も一部にあります。2023年からの新シリーズでのテレビ放送でファン基盤が育ちつつあり、今後の動向が注目されます。

また、アニメの30周年を節目とした何らかの劇場版展開の可能性も考察されており、次回作は2027年夏に公開されるのではないかという予想もあります(個人考察)。現時点では公式からの発表はなく、あくまで可能性の域を出ませんが、打ち切りと判断するには早い状況です。

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ポケモン映画がなぜなくなったか——理由と今後のまとめ

この記事のまとめです。

  • ポケモン映画は1998年「ミュウツーの逆襲」を第1作として、2020年「劇場版ポケットモンスター ここ」まで通算23作品が公開された
  • 毎年7月に公開されるのが恒例となっており、20年以上にわたって夏の風物詩として親しまれてきた
  • 第1作「ミュウツーの逆襲」の興行収入は72.4億円で、最終作「ここ」の20.2億円はシリーズ最低を記録した
  • 「ここ」はコロナ禍で公開が夏から2020年12月25日に延期され、「劇場版『鬼滅の刃』」との公開時期が重なったことも影響したとみられる
  • 毎年公開の風物詩映画となることでストーリーの流れが似てくるマンネリ化問題があり、路線変更が試みられた経緯がある
  • ファン層の年齢が広がり、より多様な物語や演出が求められるようになったことも背景にある
  • 2022年にサトシが卒業し、2023年からリコとロイを主人公とする新シリーズが始まった
  • 新キャラクターで映画を作るには、テレビシリーズで十分に土台を築く必要があると判断されている可能性がある
  • Netflixでの「ポケモンコンシェルジュ」配信や配信形式の「神とよばれしアルセウス」など、劇場公開以外の展開が増えている
  • 動画配信サービスの普及によって映画館に足を運ぶ層が減少しており、IP活用戦略が多角化している
  • アニメ制作会社OLMを含めアニメ業界全体で人手不足が深刻との報告があり、制作体制の課題も指摘されている
  • 公式から「打ち切り」「完結」の発表は一切されておらず、現時点では打ち切りと断定できない状況にある
  • ポケモンというコンテンツへのファンの関心は依然として高く、映画再開を待つ声は多い
  • 次回作として全く新しい主人公によるオリジナル映画やリコ・ロイの劇場版などの可能性が考察されている
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この記事を書いた人

初代ポケモン発売当時からのゲーマー。
発売から29周年にもなる超大ヒットゲームになるとは・・・
旧作から最新版まで、かゆいところにも手が届く情報発信を心がけています。

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