2025年10月16日に発売された『Pokémon LEGENDS Z-A(ポケモンZ-A)』ですが、2026年に予定されている『Pokémon HOME』連携の仕様が、トレーナーの間で大きな話題となっています。
公式発表では「過去作に戻せない」という、これまでの本編シリーズとは異なる重大な「一方通行」の仕様が明記されているからです。これは『レジェンズ アルセウス』の仕様とも全く異なります。
この記事では、公式発表に基づき、過去作のポケモンを送る際の具体的なリスク、テラスタイプや、本作で廃止された「特性」の扱い、そして「失われるもの」の正しい意味を徹底的に解説します。
『HOME』連携が開始される前に、大切なポケモンを転送するリスクを必ずご確認ください。
- 『Z-A』への転送は「一方通行」で過去作に戻せない
- 『レジェンズ アルセウス』の双方向連携とは仕様が異なる
- 『Z-A』に登場するポケモン(内定)のみ転送可能
- テラスタイプや特性など旧仕様は『Z-A』で無効化
『ポケモンZ-A』で過去作のポケモンは「戻せない」のか?
- 結論:『GO』の「戻せない」仕様とは異なる可能性
- 懸念1:『Z-A』からSVや剣盾に「戻せない」のか?
- 懸念2:『Z-A』に「連れて行けない」ポケモン
- 懸念3:技や仕様が「元に戻せない」可能性
結論:『GO』の「戻せない」仕様とは異なる可能性

『Pokémon LEGENDS Z-A(ポケモンZ-A)』へのポケモン転送について、トレーナーの皆様が最も懸念されているのは、「一度送ったら、二度と元のソフトに戻せないのではないか」という点でしょう。
この不安の多くは、元々『Pokémon GO』から『Pokémon HOME』への転送が「一方通行」であるという仕様に基づいています。『GO』と本編シリーズではポケモンの能力値の仕組みなどが根本的に異なるため、この一方通行は技術的な必然と理解されてきました。
そのため、同じ本編シリーズである『Z-A』は、『レジェンズ アルセウス』のように双方向で連携できると期待されていました。しかし、公式発表により、その予測は覆されました。『Z-A』は『GO』とは異なる理由で、しかし結論としては同じ「戻せない」仕様であることが判明したのです。
公式の発表では、『Pokémon LEGENDS Z-A』に一度連れてきたポケモンは、二度と『Z-A』より前の『ポケットモンスター』シリーズのゲーム(『SV』や『剣盾』など)に戻すことができない、と明記されています。
これは『GO』の仕様とは異なる、本編シリーズ間での新たな「一方通行」のルールであり、過去作で大切に育てたポケモンを送る際には、これまでになく慎重な判断が求められます。
懸念1:『Z-A』からSVや剣盾に「戻せない」のか?

この点が、今回の仕様変更で最も重要な警告点です。
結論から申し上げますと、公式の発表に基づき、「『Z-A』から『SV』や『剣盾』などの過去作へは、一切戻すことができません」。
これは、多くのトレーナーが期待していた『レジェンズ アルセウス』の仕様とは全く異なります。
公式の発表には、以下の二つの重要な制限が記載されています。
- 『Pokémon LEGENDS Z-A』で仲間にしたポケモンは、以前の『ポケットモンスター』シリーズのゲーム(SV, 剣盾, BDSP, PLAなど)に連れて行くことができない。
- 以前の『ポケットモンスター』シリーズのゲームで仲間にしたポケモンを『Pokémon LEGENDS Z-A』に連れて行った場合、そのポケモンを再び以前のシリーズのゲームに戻すことができなくなる。
つまり、『Z-A』は『HOME』を介したポケモンの移動において、「未来へ進むだけ」の、後戻りが許されないソフトとして位置づけられています。
あなたが『SV』で育てた最強のテラスタルエースを『Z-A』の冒険に連れて行くと決めた場合、そのポケモンは二度と『SV』のパルデア地方に戻ることはできません。これは、過去作との「お別れ」を意味する、極めて重大な仕様変更です。
懸念2:『Z-A』に「連れて行けない」ポケモン
『Z-A』へのポケモン転送には、前述の「戻せない」という一方通行のルールの他に、もう一つの大きな制限が存在します。それは「『Z-A』に登場するポケモンしか連れて行けない」という、おなじみの「内定」ルールです。
『Pokémon LEGENDS Z-A』の公式サイトには、『Pokémon HOME』との連携について、以下の注記が記載されています。
「※『Pokémon HOME』を経由して、各ソフトに連れて行くことができるポケモンは、各ソフトに登場するポケモンに限ります。」
これは、『ソード・シールド』以降の本編シリーズで採用されている標準的な仕様です。
つまり、トレーナーが直面する制限は二重になっています。
- そもそも『Z-A』のゲーム内に登場しない(内定していない)ポケモンは、『HOME』から連れて行くことすらできない。
- 仮に『Z-A』に内定しており、連れて行くことができたとしても、そのポケモンは二度と過去作には戻れない。
例えば、あなたが『HOME』に預けているエースポケモンが『Z-A』に内定していなかった場合、そのポケモンは『Z-A』の冒険には参加できません。
逆に、もし内定していたとしても、一度送れば『SV』や『剣盾』での活躍は諦めなければならないのです。
懸念3:技や仕様が「元に戻せない」可能性

この懸念は、H3-1とH3-2で解説した「一方通行」の仕様によって、より深刻な意味を持ちます。
過去の『レジェンズ アルセウス』と『SV』の連携では、ポケモンが行き来するたびに、技の構成や「がんばレベル」と「努力値」が相互に変換されました。しかし、『Z-A』の場合は「戻す」という選択肢がありません。
したがって、『SV』で育成したポケモンを『Z-A』に送るという行為は、そのポケモンが『SV』で持っていた「テラスタイプ」や、本作で実装されていない「特性」といった、過去作固有のステータスを放棄することを意味します。
例えば、『SV』でこだわって厳選した「テラスタイプ:ゴースト」のカイリューを『Z-A』に送った場合、そのテラスタイプの情報は『Z-A』では無意味になります。そして、そのカイリューを二度と『SV』に戻すことはできません。
これは、そのカイリューという個体が消滅する(永久に失われる)わけではありません。個体は『Z-A』や、その先の未来の作品で使い続けることができます。しかし、『SV』のランクバトルやテラレイドで使っていた、その「テラスタイプ:ゴースト」のカイリューとしての役割は、二度と果たせなくなるのです。失われるのは個体ではなく、「過去作での活躍の場」であると、正確に理解する必要があります。
『ポケモンZ-A』の過去作連携と『HOME』の仕様予測
- 『レジェンズ アルセウス』の双方向連携
- 2026年新作『ポケモン チャンピオンズ』との違い
- メガシンカとテラスタルの互換性問題
- 『Z-A』へ転送する際に準備(覚悟)すべきこと
『レジェンズ アルセウス』の双方向連携

今回の『Z-A』の仕様が多くのトレーナーに衝撃を与えている最大の理由は、前作『Pokémon LEGENDS アルセウス(PLA)』の仕様と大きく異なるためです。
『PLA』は、『Pokémon HOME』との連携において、完全な「双方向連携」を実現していました。
『SV』で捕めたポケモンを『PLA』に連れて行き、ヒスイの地を冒険させた後、再び『SV』に戻すことが可能でした。その際、ボールは『PLA』内で「ストレンジボール」という特殊なものに変わりましたが、『SV』に戻せば元のボールに戻るなど、両ソフト間の行き来を前提とした丁寧な作りになっていました。
この『PLA』の成功体験があったからこそ、多くのトレーナーは『Z-A』も同様に、過去作のポケモンを一時的に借りて冒険し、また元に戻せるものだと期待していました。
しかし、公式発表によって『Pokémon LEGENDS Z-A』は、その『PLA』の前例を覆し、「過去作へは戻せない」という全く逆の仕様を採用することが確定しました。『LEGENDS』という名を冠していても、ソフトの根幹的な互換性ルールは作品ごとに全く異なると考えるほかありません。
2026年新作『ポケモン チャンピオンズ』との違い

『Z-A』の仕様を考える上で、2026年に配信が予定されている新作『Pokémon Champions(ポケモン チャンピオンズ)』の存在も考慮に入れる必要があります。
『ポケモン チャンピオンズ』もまた、『Z-A』と同様に『Pokémon HOME』との連携が公式に発表されています。
この『チャンピオンズ』は、Switchとスマートフォン(iOS, Android)向けに配信され、「スカウト」でポケモンを仲間にするシステムや「ランクバトル」が中心となる、対戦・収集に特化したアプリになる可能性があります。
当初は、『Z-A』が本編として「双方向」連携を、『チャンピオンズ』が『GO』のような派生アプリとして「一方通行」連携を担うのではないかと予測されていました。
しかし、実際には『Z-A』が「一方通行(過去作に戻せない)」仕様であることが確定しているため、両者の『HOME』連携がどのような切り分けになるのかは、現時点では予断を許しません。
メガシンカとテラスタルの互換性問題
『Z-A』の「一方通行」仕様は、メガシンカとテラスタルの互換性問題に、最も深刻な影響を与えます。
もし『Z-A』が『PLA』のような双方向連携であれば、「『SV』ではテラスタルを使い、『Z-A』ではメガシンカを使う」という、ポケモン個体を両ソフトで「共有」するプレイスタイルが可能だったはずです。
しかし、『Z-A』へは「片道切符」しかありません。これは、あなたが『SV』でテラスタル用に育てたポケモンを『Z-A』に送った場合、その個体で「メガシンカ」の力を楽しむことと引き換えに、その個体で「テラスタル」する権利(=SVに戻る権利)を放棄することを意味します。
例えば、『SV』で活躍させた「テラスタイプ:フェアリー」のサーナイトがいるとします。このサーナイトを『Z-A』に転送すれば、カロス地方で「メガサーナイト」として活躍させることができるでしょう。しかし、その代償として、そのサーナイトは二度と『SV』に戻れません。つまり、パルデア地方で「テラスタル(フェアリー)」の姿を見せることはできなくなります。個体は失われませんが、SVでの役割はそこで終了となります。
『Z-A』へ転送する際に準備(覚悟)すべきこと
2025年10月16日に発売された『Z-A』ですが、2026年に予定されている『HOME』連携は、「過去作に戻せない」厳格な一方通行の仕様です。私たちトレーナーが連携開始までに準備(覚悟)すべきことは、非常にシンプルです。
最も重要な心構えは、「『Z-A』に送るポケモンは、過去作から『卒業』させる覚悟を持つこと」です。
- 絶対に「戻したい」ポケモンは送らない『SV』や『剣盾』のランクバトルで今も使っているエース、レイド用の育成済み個体、大切な思い出のポケモンなどは、絶対に『Z-A』に送ってはいけません。
- 送るなら「2体目」以降の個体を『Z-A』にどうしても連れて行きたいポケモンがいる場合は、『SV』や『GO』などで新しく捕獲・厳選し、『Z-A』専用の個体として送り込むのが賢明です。特に色違いやオシャボ入りの個体は、一度送ると二度と過去作の環境で見られなくなるため、慎重に判断してください。
- 『Z-A』は「未来の世代」への入り口と捉える『Z-A』が過去作に戻れない仕様である理由の一つとして、このゲームが『SV』以前(第9世代以前)と、未来の『第10世代』以降とを繋ぐ、技術的なハブになる可能性が考えられます。『Z-A』に送ったポケモンは過去には戻れませんが、おそらく『Z-A』以降の未来の新作(第10世代など)には連れて行けると期待されます。『HOME』連携が開始されるまでに、過去作のポケモンを『HOME』で整理し、「過去作に残す組」と、「未来(Z-A)へ旅立たせる組」を明確に分けておくことが賢明です。
総括:『ポケモンZ-A』の「戻せない」仕様を理解し、大切な個体を守ろう
この記事のまとめです。
- 『Pokémon LEGENDS Z-A』は2025年10月16日に発売された 6
- 『Pokémon HOME』との連携は2026年に予定されている
- 公式発表により、『Z-A』は「過去作に戻せない」一方通行の仕様であることが確定している
- 『Z-A』で仲間にしたポケモンも、過去作(SV, 剣盾など)に送ることはできない
- この仕様は、双方向連携が可能だった『レジェンズ アルセウス』とは根本的に異なる
- 『Pokémon GO』のようにシステムが異なる理由だけでなく、本編シリーズ間の移動にも強い制限がかかった 1
- 『HOME』から『Z-A』へ連れて行けるのは、『Z-A』に登場する(内定している)ポケモンに限られる 2
- 過去作から一度『Z-A』に送ったポケモンは、二度と『SV』や『剣盾』など元のソフトに戻すことはできない
- ポケモン個体そのものは失われないが、「過去作での活躍の場」は永久に失われる
- 『SV』の「テラスタイプ」や、本作で廃止された「特性」などの情報は、『Z-A』では無意味になる
- 『Z-A』に送ったポケモンは、未来の新作(第10世代以降)には連れて行けると予測される
- 2026年予定の『ポケモン チャンピオンズ』も『HOME』と連携するが、仕様の詳細は未定である 2
- 転送する際は、過去作での役割を終えた「2体目」以降の個体にするのが賢明である
- 色違いやオシャボ、証持ち個体など、貴重な個体を送る際は、二度と戻せないことを覚悟する必要がある
- 『Z-A』への転送は、そのポケモンにとって過去作からの「卒業」を意味する

