「ポケモンバンクが復活した」という噂を耳にして、昔の仲間たちを最新作に連れてこられるのでは、と期待していませんか?
ニンテンドー3DSのオンラインサービス終了に伴い、一時は利用不可になったと思われていたポケモンバンクですが、実は特定の条件下で今も利用可能です。
この記事では、ポケモンバンクが「復活」したと言われる真相、現在の正確なサービス状況、そして利用に必須となる事前のソフトダウンロードや完全無償化の詳細を徹底的に解説します。
さらに、バンクからPokémon HOMEへの具体的な引越し手順や、発生しがちなエラーの解決策まで、あなたの大切なポケモンを未来へ繋ぐための全知識を網羅しています。
- ポケモンバンクが「復活」したと言われる真相
- 現在ポケモンバンクを利用するための絶対条件
- バンクからPokémon HOMEへの具体的な引越し手順
- 利用できなくなった場合の過去作からの転送手段
ポケモンバンク「復活」の真相と現在のサービス状況
- 3DSオンラインサービス終了とバンクの関係
- 利用の絶対条件:事前のソフトダウンロード
- 2023年からのサービス完全無償化の詳細
- ポケモンバンクの将来性:サービス終了はいつ?
3DSオンラインサービス終了とバンクの関係

2024年4月上旬、任天堂はニンテンドー3DSおよびWii Uソフトのオンラインサービスを終了しました。この発表により、多くのトレーナーが「ポケモンバンクも使えなくなるのでは?」と不安に感じたことでしょう。通信対戦やGTSといった機能が利用できなくなったため、同様にサーバーに接続するポケモンバンクもサービスを終えると考えられたのは自然なことです。
しかし、結論から言うと、ポケモンバンクはこの一斉終了の「例外」として扱われ、サービスが継続されています。株式会社ポケモンおよび任天堂は、オンラインサービス終了の告知と同時に、ポケモンバンクおよびポケムーバーについては、2024年4月以降も引き続き利用可能であると公式に発表しました。
つまり、「ポケモンバンクが復活した」という表現は、一度サービスが完全に停止した後に再開した、という意味では正確ではありません。正しくは、「他の多くの3DSオンラインサービスが終了する中で、ポケモンバンクは特例として生き残った」というのが現状です。この情報が錯綜し、「終了したはずのサービスが使えるらしい」という形で広まった結果、「復活」という言葉で認識されるようになったと考えられます。大切なポケモンたちを過去作から最新作へ繋ぐという重要な役割を担っているが故の、特別な措置と言えるでしょう。
利用の絶対条件:事前のソフトダウンロード
ポケモンバンクのサービスが継続しているという朗報の一方で、現在このサービスを利用するためには、誰にでも当てはまるわけではない、極めて重要な前提条件が存在します。それは、「ニンテンドー3DSのeショップサービスが終了した2023年3月28日以前に、自身の3DS本体へ『ポケモンバンク』および『ポケムーバー』をダウンロード済みであること」です。
2023年3月28日をもって、3DSのニンテンドーeショップはソフトの新規購入およびダウンロードサービスを完全に終了しました。これにより、この日付以降に新たにポケモンバンクや、第五世代以前の作品からポケモンを連れてくるために必要なポケムーバーをダウンロードすることは一切できなくなっています。
したがって、過去にダウンロードしていなかった場合、残念ながら今からポケモンバンクを利用開始することは不可能です。中古の3DS本体を購入しても、その本体にソフトがダウンロードされていなければ意味がありません。この事実は、現在のポケモンバンクの利用者層が、eショップ閉鎖前に準備を済ませていたトレーナーに限定されることを意味します。
サービス自体は動いていますが、新規ユーザーが参入することはできず、既存のユーザーだけが利用できる「レガシーシステム」として存続しているのです。この条件は非常に厳格なため、まずご自身の3DSにソフトが入っているかを確認することが、すべての大前提となります。
2023年からのサービス完全無償化の詳細

ポケモンバンクを利用するための厳しい条件がある一方で、利用資格を持つトレーナーにとっては非常に大きなメリットも存在します。それは、2023年3月28日のニンテンドーeショップのサービス終了と同時に、ポケモンバンクの利用料が完全無償化されたことです。
それ以前は、ポケモンバンクを利用するために年間500円(税込)の利用券を購入する必要がありました。この利用券の販売システムがeショップに依存していたため、eショップの閉鎖に伴い、サービスを継続させるための措置として利用料が撤廃されたのです。これにより、条件を満たしているユーザーは、追加費用を一切気にすることなく、大切なポケモンを預けたり、Pokémon HOMEへ転送したりすることが可能になりました。
ただし、いくつか注意点があります。まず、無償化される前に購入した利用券の残り期間に対する返金対応はありません。また、サービスが無償化されてから、ポケモンバンクを起動すると利用期限が「?XX日」のように表示されることがありますが、これは表示上の問題であり、問題なく無償で利用し続けることができます。この無償化は、過去に何千匹ものポケモンを預け、来るべき日のために準備していた熱心なトレーナーにとって、非常に価値のある変更点と言えるでしょう。
ポケモンバンクの将来性:サービス終了はいつ?

現在、特例としてサービスが継続されているポケモンバンクですが、未来永劫利用できるという保証はありません。公式の発表では、「2024年4月以降も引き続き利用可能」とされている一方で、「将来的にサービスを終了する可能性もございます」と明記されています。
具体的なサービス終了時期については「未定」とされており、もし終了する際には改めて公式サイトなどで告知がなされる予定です。この公式のスタンスは、我々トレーナーに対して明確なメッセージを送っています。それは、「利用できる今のうちに、必要なポケモンはすべて最新の環境である『Pokémon HOME』へ移動させてほしい」ということです。
サーバーの維持にはコストがかかり、ハードウェアであるニンテンドー3DS自体の経年劣化も進んでいきます。いつかは、この過去と未来を繋ぐ架け橋が役目を終える日が来ることは避けられません。そのため、まだ大丈夫だろうと先延ばしにせず、できるだけ早く、お気に入りのポケモンや思い出の詰まったポケモンたちの「引越し」を完了させることが強く推奨されます。ポケモンバンクの存続は、いわば期間限定の猶予期間と捉え、計画的にポケモンの大移動を進めるのが賢明な判断と言えるでしょう。
【完全ガイド】現在のポケモンバンク活用術
- バンクからPokémon HOMEへの引越し完全手順
- 必須!Pokémon HOMEプレミアムプランの重要性
- 頻出エラーコードと具体的な解決策
- バンク未所持者向け:過去作からの転送手段
バンクからPokémon HOMEへの引越し完全手順
ポケモンバンクを利用できることが確認できたら、いよいよ大切なポケモンたちを現代の拠点である『Pokémon HOME』へと引越しさせましょう。この作業はニンテンドー3DSと、Pokémon HOMEを利用できるNintendo Switchまたはスマートフォンの両方を使って行います。手順は正確に行えば難しくありませんので、落ち着いて一つずつ進めていきましょう。
- Pokémon HOMEの準備: まず、Switch版またはスマホ版のPokémon HOMEを起動し、メインメニューから「ひっこし」を選択します。注意事項が表示されるので、よく読んでから「ひっこしをはじめる!」を選び、「じゅんびOK!」をタップします。
- ひっこしパスワードの表示: HOME側で「ひっこしパスワードをひょうじする!」を選択すると、16桁のパスワードが表示されます。このパスワードの有効時間は3分間なので、迅速に次のステップに進む必要があります。
- ポケモンバンクの操作: 次に、ニンテンドー3DSでポケモンバンクを起動します。メインメニューから「Pokémon HOMEへのひっこし」を選択してください。
- ボックスの選択: HOMEへ送りたいポケモンが入っているボックスを選択します。ボックスは複数選択が可能です。すべてのポケモンを一度に送ることもできます。送り出すポケモンを選び終えたら、Yボタンを押して決定します。
- パスワードの入力: 3DSの画面に、手順2でHOMEに表示された16桁のひっこしパスワードを正確に入力します。英字のO(オー)、I(アイ)、Z(ゼット)は使用されないため、入力ミスに注意しましょう。
- 引越しの開始と完了: パスワードが認証されると、自動的に引越しが開始されます。しばらく待つと、HOME側で引越しが完了した旨の通知が表示され、指定したポケモンがHOMEのボックスに転送されています。
注意点として、この引越しは一方通行です。一度Pokémon HOMEへ送ったポケモンを、再びポケモンバンクに戻すことは絶対にできません。そのため、送るポケモンは慎重に選んでください。
必須!Pokémon HOMEプレミアムプランの重要性

ポケモンバンクからPokémon HOMEへの引越し手順を進める上で、絶対に忘れてはならないのが、Pokémon HOMEの「プレミアムプラン(有料)」への加入です。ポケモンバンク自体は無償で利用できますが、バンクからポケモンを受け入れる機能は、HOMEのプレミアムプラン限定の特典となっています。
無料のフリープランでは、ポケモンバンクからの引越し機能を利用できず、手順を進めようとしてもエラーが表示されてしまいます。そのため、過去作のポケモンたちを最新作へ連れてくるためには、最低でも引越し作業を行う期間だけはプレミアムプランに加入する必要があります。
プレミアムプランに加入すると、バンクからの引越し機能が解放されるだけでなく、預けられるポケモンの数がフリープランの30匹から6,000匹に大幅増加したり、GTSで同時に預けられる数が3匹になったり、個体値などを確認できる「ジャッジ機能」が使えたりと、多くのメリットがあります。料金プランは複数用意されており、過去作からのポケモンをまとめて移動させる目的だけであれば、1ヶ月(30日)プランが最も経済的でしょう。
機能 | フリープラン | プレミアムプラン |
預けられるポケモンの数 | 30匹 | 6,000匹 |
GTSで同時に預けられる数 | 1匹 | 3匹 |
ジャッジ機能 | × | ○ |
ポケモンバンクからの引越し | × | ○ |
料金(1ヶ月) | 無料 | 370円 |
この表からもわかるように、ポケモンバンクの活用はプレミアムプランが前提となっています。引越し作業を始める前に、必ずご自身のHOMEのプラン状況を確認し、必要であればプランのアップグレードを済ませておきましょう。
頻出エラーコードと具体的な解決策

ポケモンバンクという古いシステムと、Pokémon HOMEという新しいシステムを連携させる過程では、予期せぬエラーに遭遇することがあります。しかし、多くのエラーには既知の解決策が存在します。ここでは、特に報告の多いエラーコードとその対処法について解説します。
- エラー「code:400 detail code:8807」: このエラーは、主にPokémon HOMEのアカウント認証に問題がある場合に発生します。解決策として、まずNintendo Switch版のPokémon HOMEを起動してみてください。その際に「ニンテンドーアカウントに再ログインが必要です」と表示されたら、画面の指示に従ってログインし直すことで解決することが多いです。
- ポケムーバーのエラー「022-2512」: これはポケムーバーのソフトデータに問題がある可能性を示唆しています。3DSのHOMEメニューから「本体設定」ではなく、「ニンテンドーeショップ」を起動します。メニュー内の「設定・その他」から「ご利用記録」を選び、『ポケムーバー』の項目にある「ソフトを修復更新する」を実行することで、データが修復され正常に起動できるようになる場合があります。
- 通信関連のエラー(例: 006-XXXXなど): これらは単純な接続不良を示していることが多いです。まずは3DSのインターネット接続設定を見直し、Wi-Fiルーターを再起動するなど、基本的な通信環境を確認してください。また、3DSのDNS設定を手動で「8.8.8.8」(プライマリ)、「8.8.4.4」(セカンダリ)といった安定したサーバーに変更することで改善するケースも報告されています。
これらのエラーは、古いハードと新しいサービスを繋ぐ上で避けがたい「システムの軋み」のようなものです。慌てずに一つずつ原因を切り分け、適切な対処法を試すことが重要です。公式のサポートページにも情報が掲載されていることがあるため、併せて確認することをお勧めします。
バンク未所持者向け:過去作からの転送手段

ここまでポケモンバンクの利用方法について解説してきましたが、最大の関門である「事前のソフトダウンロード」をクリアできなかったトレーナーも少なくないでしょう。残念ながら、2024年現在、ポケモンバンクを所持していない場合、ニンテンドーDSや3DSの過去作からNintendo Switchの作品へポケモンを直接転送する公式な代替手段は存在しません。
ポケモンシリーズにおける世代間のポケモン転送は、歴史的に一方向の「数珠つなぎ」で行われてきました。
- 第3世代 → 第4世代:パルパーク(DSのダブルスロット機能)
- 第4世代 → 第5世代:ポケシフター(DS2台での通信)
- 第5世代 → 第6・7世代:ポケムーバー&ポケモンバンク
- 第6・7世代 → Pokémon HOME:ポケモンバンク
この流れを見てもわかる通り、第5世代以降のすべての転送ルートにおいて、ポケモンバンクが中心的な役割を担っていました。そのバンクへのアクセスが絶たれた今、この転送の連鎖は断ち切られてしまったことになります。
したがって、バンクを利用できないトレーナーが過去作のポケモンを最新作で使いたい場合、残された方法は「Switchで発売されているソフト内で捕まえ直す」か、「ポケモンバンクを利用できる友人や知人に協力してもらい、代わりに転送してもらったポケモンを通信交換で受け取る」といった間接的な手段に限られます。
これは非常に残念な結論ではありますが、公式が提供するシステムの現状です。今後は、Switchで展開されている『スカーレット・バイオレット』やリメイク作品などで、新たに出会えるポケモンたちとの冒険を楽しむことに気持ちを切り替えるのが現実的な選択肢となるでしょう。
総括:ポケモンバンクの「復活」は条件付きの朗報、引越しは急ぐべし
この記事のまとめです。
- ポケモンバンクはサービスを終了しておらず、2024年4月以降も利用可能である。
- 「復活」とは、他の3DSオンラインサービス終了の例外として存続したことを指す。
- 利用の絶対条件は、2023年3月28日までにソフトを3DSにダウンロード済みであること。
- 現在、ポケモンバンクおよびポケムーバーの新規ダウンロードは不可能である。
- 2023年3月28日より、ポケモンバンクの利用料は完全無償化された。
- 購入済みの利用券に対する返金は行われない。
- 将来的なサービス終了の可能性が公式に示唆されている。
- サービス終了時期は未定だが、早めの利用が推奨される。
- 現在の主な用途は、過去作から『Pokémon HOME』への一方通行の引越しである。
- 引越し作業には、3DSとPokémon HOMEが利用できる端末(Switch/スマホ)が必要。
- バンクからHOMEへの引越しには、HOMEのプレミアムプラン(有料)への加入が必須。
- 引越しはボックス単位または全ポケモン一括で実行可能。
- 一度HOMEへ送ったポケモンは、二度とバンクには戻せない。
- エラー発生時は、アカウントの再ログインやソフトの修復更新が有効な場合がある。
- ポケモンバンクを未所持の場合、DS・3DS世代からSwitchへの公式な直接転送手段は存在しない。