ポケモン世界には、日本の武士や侍を彷彿とさせる、凛々しくも力強いポケモンたちが数多く存在します。その鋭い眼光や見事な太刀筋は、多くのトレーナーを魅了してやみません。
この記事では、ドドゲザンやヒスイダイケンキといった「武士ポケモン」の代表格から、カミツルギやエルレイドなど、その魂を受け継ぐ者たちまでを徹底的に紹介します。
さらに、彼らの背景や能力を深掘りするだけでなく、現在の『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の対戦環境で勝利を掴むための具体的な育成論まで、専門家の視点から詳しく解説。
特性「そうだいしょう」や「きれあじ」を最大限に活かす戦術を学び、あなたのバトルを新たな次元へと導きます。
- 武士モチーフのポケモンたちの詳細な紹介
- ドドゲザンやダイケンキなど代表格を解説
- 最新環境で勝てる武士ポケモンの育成論
- 特性「きれあじ」や「そうだいしょう」の活用法
ポケモン界に存在する武士たちを紹介
- 大軍勢を率いる大将軍:ドドゲザン
- 非情なる太刀筋の剣士:ヒスイダイケンキ
- 異世界より来たりし名刀:カミツルギ
- 礼節を重んじる居合の達人:エルレイド
- その他の武士・鎧武者モチーフのポケモン
大軍勢を率いる大将軍:ドドゲザン
キリキザンを進化させてドドゲザンをゲット
— 沖の中心のジェリ一 (@MahoButatama) September 18, 2025
ヌメイルを進化させてヌメルゴンをゲット
ヌメイルの進化はあまごい使えばいいんだろうけど雨が降るのを待った#蹂躙スカーレット pic.twitter.com/2Pyyf9gIGy
ドドゲザンは、その名が示す通り、大軍勢を率いる「大将軍」や「大名」をモチーフとしたポケモンです。「だいとうポケモン」という分類からも、その統率者としての風格がうかがえます。
このポケモンの最大の特徴は、戦国の世を思わせる極めて特殊な進化条件にあります。キリキザンがドドゲザンへと進化するためには、コマタナの群れを率いる「かしらのしるし」を持ったキリキザンを、自らが3体倒さなければなりません。これはまさに、実力のある者が上の者を打ち倒して成り上がる「下克上」をゲームシステムで表現したものであり、プレイヤーは進化の過程で、さながら一人の武将の立身出世物語を追体験することになります。
その生き様は、専用特性とも言える「そうだいしょう」に色濃く反映されています。この特性は、味方が倒れるたびにドドゲザンのこうげきととくこうが上昇するというもの。多くの犠牲の上に立ち、最後に戦場を支配する大将軍の姿そのものです。高いこうげきとぼうぎょ種族値を持つ重戦車でありながら、戦略的な深みを持つ、まさに武士ポケモンの筆頭格と言えるでしょう。
項目 | 詳細 |
分類 | だいとうポケモン |
タイプ | あく・はがね |
とくせい | まけんき / そうだいしょう / (隠れ特性)プレッシャー |
高さ | 2.0m |
重さ | 120.0kg |
HP | 100 |
こうげき | 135 |
ぼうぎょ | 120 |
とくこう | 60 |
とくぼう | 85 |
すばやさ | 50 |
非情なる太刀筋の剣士:ヒスイダイケンキ
最後はヒスイダイケンキ✨
— ヴェル (@velu810d8d) September 25, 2025
初めて見た時はもうカッコいいの一言w
しかし残念な事に角の先端一部の塗装がダメなのでテルの服同様塗装修正決定…🖌️ pic.twitter.com/xmHJJssuF0
ヒスイダイケンキは、通常のダイケンキとは異なる、古のヒスイ地方の過酷な環境に適応した姿です。そのモチーフは、特定の主君に仕えず、己の剣技のみを頼りに生きる「浪人」や孤高の剣士に近いと言えるでしょう。
最大の違いは、みず単タイプだった原種に対し、みず・あくの複合タイプである点です。この「あく」タイプは、図鑑説明にある「非情なる気質と太刀筋」を象徴しています。生き残るためには手段を選ばない、勝利への執着がその戦いぶりに表れています。その連撃は「千重波の如し」と称され、一度狙った獲物は決して逃しません。
この非情な剣技は、隠れ特性である「きれあじ」によってバトルでも見事に再現されています。「きれあじ」は、「シェルブレード」や専用技「ひけん・ちえなみ」といった”切る”技の威力を1.5倍に引き上げる強力な特性です。これにより、元々のバランスの取れた種族値以上の火力を発揮し、アタッカーとして相手に大きな圧力をかけることができます。鎧を纏った武将のような原種から、より実践的で攻撃的な浪人へと変貌を遂げた姿は、多くのトレーナーを惹きつけています。
項目 | 詳細 |
分類 | かんろくポケモン |
タイプ | みず・あく |
とくせい | げきりゅう / (隠れ特性)きれあじ |
高さ | 1.5m |
重さ | 58.2kg |
HP | 90 |
こうげき | 108 |
ぼうぎょ | 80 |
とくこう | 100 |
とくぼう | 65 |
すばやさ | 85 |
異世界より来たりし名刀:カミツルギ
カミツルギ色厳選ドカ沼チャンネル終了 pic.twitter.com/muoo6I7yPa
— 時谷かんきつ (@tokitani_poke) August 22, 2025
カミツルギは、異次元からやってきたウルトラビーストの一種であり、武士そのものではなく、武士が振るう「名刀」そのものが生命を得たかのような存在です。その全ては”斬る”という一点に特化しており、まさに究極の刃と言えます。
その極端な性質は、種族値に顕著に表れています。こうげき種族値は181という、全ポケモンの中でもトップクラスの驚異的な数値を誇ります。一方で、とくぼう種族値はわずか31と極端に低く、特殊技に対しては紙のように脆いという、非常にピーキーな能力を持っています。これは、切れ味のみを追求し、他のすべてを削ぎ落とした名刀の在り方を完璧に体現しています。
高さ0.3m、重さ0.1kgというあまりに小さく軽い体ながら、その切れ味は鋼鉄の塔すら一刀両断にすると言われています。自ら積極的に他者を襲うことはないとされていますが、その身体自体が鋭利な刃物であるため、不用意に近づくのは非常に危険です。バトルにおいては、その圧倒的なこうげきとそこそこのすばやさを活かし、相手が体勢を整える前に一閃のもとに切り捨てる、超攻撃的なアタッカーとして活躍します。
項目 | 詳細 |
分類 | ばっとうポケモン |
タイプ | くさ・はがね |
とくせい | ビーストブースト |
高さ | 0.3m |
重さ | 0.1kg |
HP | 59 |
こうげき | 181 |
ぼうぎょ | 131 |
とくこう | 59 |
とくぼう | 31 |
すばやさ | 109 |
礼節を重んじる居合の達人:エルレイド
色証エルレイドピクニックの画像✏️
— 竹でぃ@甲状腺の癌と生活中、SV色証ポケモン216匹 (@TakeD_08) September 14, 2025
エルレイドはカッコいい✨ pic.twitter.com/h1jS0XtMqx
エルレイドは、力強さだけでなく、武士道における礼節や精神性をも体現したポケモンです。「やいばポケモン」に分類され、図鑑では「居合の名手」「礼儀正しいポケモン」と明記されており、その立ち振る舞いはまさに理想の武士像そのものです。
ひじから伸びる刃を刀のように操り戦いますが、その強さの根源はかくとうタイプとしての物理的な力だけではありません。エスパータイプを併せ持つことで、相手の思考を読み取り、先んじて行動する鋭い洞察力を備えています。これは、武術の極意が単なる力比べではなく、相手との駆け引きや精神的な優位にあることを示唆しています。
特性「きれあじ」を持つ点ではヒスイダイケンキと共通しますが、その在り方は対照的です。あくタイプで勝利を追求するヒスイダイケンキが「浪人」なら、エスパータイプで心技体を重んじるエルレイドは、まさに主君に仕える「侍」と言えるでしょう。高いこうげきと、意外にも高いとくぼうを持ち、物理アタッカーでありながら特殊方面の攻撃にもある程度の耐性を持つ、攻防のバランスが取れた剣士です。
項目 | 詳細 |
分類 | やいばポケモン |
タイプ | エスパー・かくとう |
とくせい | ふくつのこころ / (隠れ特性)きれあじ、せいぎのこころ |
高さ | 1.6m |
重さ | 52.0kg |
HP | 68 |
こうげき | 125 |
ぼうぎょ | 65 |
とくこう | 65 |
とくぼう | 115 |
すばやさ | 80 |
その他の武士・鎧武者モチーフのポケモン
ここで紹介した以外にも、武士や鎧武者を思わせるポケモンは存在します。彼らもまた、そのデザインや能力でトレーナーたちを魅了しています。
- ギルガルド: 剣と盾が一体となった「おうけんポケモン」。特性「バトルスイッチ」により、鉄壁の防御を誇るシールドフォルムと、絶大な攻撃力を持つブレードフォルムを切り替えて戦います。攻守一体の剣術を見事に表現したポケモンです。
- グソクムシャ: その名は「具足武者」に由来し、「そうこうポケモン」に分類されます。全身を覆う硬い甲殻は、まさに武士の鎧(具足)そのものです。鋭い爪を武器に戦いますが、特性「ききかいひ」でピンチになると手持ちに戻るという、独特の戦術を持ちます。
- アーマーガア: 黒鉄の鎧を纏ったような姿の「カラスポケモン」。ガラル地方では「そらとぶタクシー」として活躍する一方、バトルでは高いぼうぎょを誇る物理受けとして君臨します。キョダイマックスした際には、翼の鎧が分離して「ブレードバード」となり、敵を斬りつけるという、まさに鎧武者のような戦い方を見せます。
厳選!武士ポケモンの対戦育成論
- ドドゲザンの「そうだいしょう」エース型育成論
- ヒスイダイケンキの「きれあじ」サイクル型育成論
- エルレイドの「きれあじ」アタッカー型育成論
- カミツルギの超火力アタッカー型育成論
ドドゲザンの「そうだいしょう」エース型育成論

この育成論は、ドドゲザンを試合の終盤に登場させる「エース」として運用する型です。特性「そうだいしょう」を最大限に活かし、味方が倒れた後の戦場で、強化された火力をもって相手チームを一掃することを目的とします。
戦術の核となるのは、特性「そうだいしょう」と先制技「ふいうち」の組み合わせです。味方が1体倒れればこうげきは1.1倍、2体倒れれば1.2倍となり、元々高いドドゲザンの火力がさらに上昇します。この状態で放つタイプ一致の「ふいうち」は、並の耐久のポケモンでは受けきることができません。
さらに「つるぎのまい」を採用することで、相手が交代する隙や、補助技を使ってくるタイミングでこうげきを2段階上昇させ、決定力を極限まで高めます。一度「つるぎのまい」を積んだドドゲザンの前では、半減タイプの相手ですら「ふいうち」の圏内に入ることでしょう。すばやさが低い弱点は「ふいうち」でカバーし、それ以外の相手には高威力の「ドゲザン」で致命傷を与える、まさに戦場の最後の支配者です。
項目 | 詳細 |
テラスタイプ | あく |
もちもの | くろいメガネ |
とくせい | そうだいしょう |
せいかく | いじっぱり (こうげき↑, とくこう↓) |
努力値 | HP:252 / こうげき:252 / ぼうぎょ:4 |
確定技 | ドゲザン / ふいうち / アイアンヘッド / つるぎのまい |
ヒスイダイケンキの「きれあじ」サイクル型育成論
この育成論は、ヒスイダイケンキを先発や試合の中盤で活躍させる「サイクルパーツ」として運用する型です。高いすばやさと「きれあじ」による火力を活かして相手に圧力をかけつつ、専用技で後続のサポートを行う起点作り役を担います。
この型の心臓部となるのが、専用技「ひけん・ちえなみ」です。この技は、威力65のあくタイプ物理技でありながら、攻撃が成功すると相手の場に「まきびし」を設置する追加効果を持ちます。さらに特性「きれあじ」の効果が乗ることで、威力は実質65×1.5=97.5となり、威力とサポート性能を両立した非常に強力な技へと昇華します。
持ち物には「きあいのタスキ」を持たせることで、どんな相手に対しても最低一回は行動を保証させ、「ひけん・ちえなみ」で確実に仕事 を遂行させます。相手の持ち物を無効化する「はたきおとす」や、削りきれなかった相手を仕留める先制技「アクアジェット」も完備しており、先発で場を荒らし、有利なサイクルを作り出すことに特化した、まさに非情なる剣士の戦術です。
項目 | 詳細 |
テラスタイプ | みず |
もちもの | きあいのタスキ |
とくせい | きれあじ |
せいかく | ようき (すばやさ↑, とくこう↓) |
努力値 | こうげき:252 / すばやさ:252 / ぼうぎょ:4 |
確定技 | ひけん・ちえなみ / アクアジェット / せいなるつるぎ / はたきおとす |
エルレイドの「きれあじ」アタッカー型育成論
この育成論では、エルレイドの高いこうげき種族値と特性「きれあじ」を組み合わせ、広範囲の相手を打ち破る物理アタッカーとして運用します。多彩な”切る”技を習得するエルレイドの長所を最大限に引き出すことを目的とします。
こうげき種族値125から放たれる「きれあじ」補正の乗った技は非常に強力です。タイプ一致の「サイコカッター」や、防御ランク上昇を無視できる「せいなるつるぎ」はもちろん、ゴーストタイプへの打点となる「つじぎり」など、多くの技がこの特性の恩恵を受けます。これにより、本来の数値以上の火力を実現し、多くの受けポケモンを突破することが可能になります。
エルレイドの弱点である低いぼうぎょは、「きあいのタスキ」で補います。これにより、自分より速い物理アタッカーに対しても一度は耐えて反撃することができます。さらに、先制技「かげうち」を覚えるため、平均的なすばやさを補い、タスキで耐えた後の相手を確実に仕留めたり、削れた高速アタッカーを縛ったりと、柔軟な立ち回りが可能です。礼儀正しい見た目とは裏腹に、容赦ない一撃を叩き込む頼れる剣士となります。
項目 | 詳細 |
テラスタイプ | あく |
もちもの | きあいのタスキ |
とくせい | きれあじ |
せいかく | いじっぱり (こうげき↑, とくこう↓) |
努力値 | こうげき:252 / すばやさ:252 / ぼうぎょ:4 |
確定技 | サイコカッター / せいなるつるぎ / つじぎり / かげうち |
カミツルギの超火力アタッカー型育成論
この育成論は、カミツルギの異次元のこうげき性能を最大限に活かし、相手チームを一掃するスイーパーとしての役割に特化した型です。特性「ビーストブースト」による雪だるま式の制圧力を狙います。
181という圧倒的なこうげき種族値と、109という高速アタッカーとして十分なすばやさを持つカミツルギは、まさしく攻撃の化身です。その制圧力をさらに加速させるのが、相手を倒すごとに自身の最も高い能力が1段階上昇する「ビーストブースト」。一度相手を倒せば、手が付けられないほどの破壊力を手に入れることができます。
この型では、持ち物に「こだわりスカーフ」を採用します。これにより、カミツルギのすばやさは1.5倍となり、環境に存在するほとんどのポケモンの上から攻撃することが可能になります。先手必勝で一体を倒し、「ビーストブースト」でこうげきを上昇させ、そのまま全抜きを狙うのが基本戦術です。特殊耐久は無いに等しいため、死に出しや有利対面から繰り出し、相手に反撃の隙を与えず、名刀の切れ味の如く一瞬で勝負を決めることを目指します。
項目 | 詳細 |
テラスタイプ | はがね |
もちもの | こだわりスカーフ |
とくせい | ビーストブースト |
せいかく | ようき (すばやさ↑, とくこう↓) |
努力値 | こうげき:252 / すばやさ:252 / ぼうぎょ:4 |
確定技 | リーフブレード / スマートホーン / せいなるつるぎ / つじぎり |
総括:【ポケモン武士道】その魂をバトルで体現する者たち
この記事のまとめです。
- ポケモン世界には武士や侍をモチーフにしたポケモンが多数存在する
- ドドゲザンは群れを率いる大将軍がモチーフである
- ドドゲザンの進化には「下克上」を思わせる特殊な条件が必要である
- 特性「そうだいしょう」は倒れた味方の数だけ火力が上がる大将の力だ
- ヒスイダイケンキはみず・あくタイプで、非情な浪人を彷彿とさせる
- 特性「きれあじ」は”切る”技の威力を1.5倍にする強力な特性である
- 専用技「ひけん・ちえなみ」は攻撃しつつ「まきびし」を撒ける
- カミツルギは異世界から来た「名刀」そのもののようなポケモンである
- こうげき種族値181は全ポケモン中でもトップクラスの数値である
- エルレイドは礼節を重んじる「居合の名手」である
- エスパー・かくとうの複合タイプは心技体を兼ね備えた武士の姿を示す
- ドドゲザンは「そうだいしょう」と「つるぎのまい」を活かすエースとして強力である
- ヒスイダイケンキは「きあいのタスキ」を持たせ先発で場を荒らす役割が適している
- エルレイドは「きれあじ」と多彩な技範囲でアタッカーとして活躍できる
- カミツルギは「こだわりスカーフ」で奇襲し「ビーストブースト」で全抜きを狙う