ポケモンGOにおける特別な技、「おんがえし」。シャドウポケモンをリトレーンした証として覚えるこの技の真価を、あなたはご存知でしょうか。
この記事では、「おんがえし」の基本的な技性能から、リトレーン限定という特殊な覚えさせ方、そして最も重要な「シャドウのままか、リトレーンすべきか」という究極の選択まで、あらゆる角度から深く掘り下げて解説します。
GOバトルリーグで最強格と名高いヤミラミの活用術や、ジム防衛で輝くカビゴンの使い方など、具体的な戦略を学び、あなたのバトルを次のレベルへと引き上げましょう。
- 「おんがえし」の基本性能とリトレーンでの習得方法
- シャドウ維持かリトレーンかの戦略的な判断基準
- GBLで強力なヤミラミの「おんがえし」活用戦術
- ジム防衛や他のポケモンでの意外な使い道
ポケモンGOにおける「おんがえし」の基本仕様と覚えさせ方
- 「おんがえし」の技性能を徹底解説
- シャドウポケモンのリトレーン限定技
- リトレーンのメリットとデメリット比較
- 「やつあたり」との仕様の違いとは?
- 一度忘れたら再習得はできる?
「おんがえし」の技性能を徹底解説

「おんがえし」は、ポケモンGOのバトルシステムにおいて、非常に特徴的な性能を持つスペシャルアタックです。その評価は、ジム・レイドバトル(PvE)と、GOバトルリーグなどのトレーナーバトル(PvP)とで大きく異なります。この二面性を理解することが、「おんがえし」を使いこなすための第一歩となります。
PvP、つまりトレーナーバトルでの「おんがえし」は、威力130、消費エネルギー70という、いわゆる「大技」に分類される性能を誇ります。ノーマルタイプであるため、弱点を突ける場面は少ないものの、ゴーストタイプ以外のあらゆる相手に安定して大ダメージを与えられるのが最大の魅力です。特に、技の性能を測る指標の一つであるDPE(ダメージ・パー・エネルギー)は1.86と非常に高く、バトル終盤の切り札や、相手のシールドを強く意識させる一撃として絶大な効果を発揮します。
一方で、ジムやレイドバトルにおける性能は控えめです。威力は25しかなく、3ゲージ技として小出しにできますが、ダメージ効率(DPS)は高くありません。そのため、レイドアタッカーの技としては、他のより強力な技が優先されるのが実情です。この性能差は、PvPでの戦略的な価値を際立たせるための意図的なゲームデザインと言えるでしょう。PvPでは強力な一撃、PvEでは平凡な技。この違いを明確に把握しておきましょう。
項目 | ジム・レイドバトル (PvE) | トレーナーバトル (PvP) |
タイプ | ノーマル | ノーマル |
威力 | 25 | 130 |
エネルギー | 3ゲージ (-33) | 70 |
硬直時間 | 0.5秒 | – |
DPE | – | 1.86 |
シャドウポケモンのリトレーン限定技

「おんがえし」は、通常のわざマシンや、すごいわざマシンを使っても覚えさせることができない、極めて特殊な技です。この技を習得する唯一の方法、それはGOロケット団との戦いから始まります。
まず、GOロケット団のしたっぱやリーダー、あるいはボスであるサカキを倒し、彼らが繰り出す「シャドウポケモン」をゲットします。シャドウポケモンは、捕まえた時点ではスペシャルアタックとして「やつあたり」という、性能が低く、通常は忘れさせることができない技を覚えています。この状態のポケモンを「リトレーン」することで、「やつあたり」が自動的に「おんがえし」へと変化するのです。
リトレーンには、ポケモンの種類に応じて一定量の「ほしのすな」と「ポケモンのアメ」が必要です。例えば、コラッタやズバットなどはほしのすな1000で済みますが、カビゴンやミニリュウといった強力なポケモンは5000のほしのすなを要します。このコストを支払ってリトレーンを完了したポケモンは、「ライトポケモン」となり、その証として「おんがえし」を習得します。
この一連の流れは、単なる技の習得プロセス以上の意味を持ちます。PvEコンテンツであるGOロケット団とのバトルが、PvPで強力な選択肢となる「おんがえし」の入手に直結しており、ゲーム全体を通したやり込みを促す、巧みなシステムと言えるでしょう。
リトレーンのメリットとデメリット比較

シャドウポケモンをゲットしたトレーナーは、誰もが一度は「リトレーンすべきか、シャドウのままにしておくべきか」という重大な選択を迫られます。この判断は、ポケモンの用途を決定づける極めて戦略的なものであり、それぞれのメリットとデメリットを深く理解する必要があります。
シャドウポケモンを維持する最大のメリットは、その圧倒的な火力にあります。「シャドウボーナス」として、与えるダメージが常に1.2倍になるのです。その代償として、受けるダメージも約1.2倍になるという防御面でのデメリットはありますが、特にレイドバトルでは、この攻撃力上昇が極めて重要視されます。
一方、リトレーンを行うと、このシャドウボーナスは失われますが、数多くの恩恵を受けられます。第一に、こうげき・ぼうぎょ・HPの各個体値がそれぞれ2ずつ上昇します。これにより、個体値100%のポケモンを入手しやすくなります。第二に、強化や技開放に必要なほしのすなやアメのコストが割引され、育成が格段に楽になります。
第三に、シャドウポケモンは不可能な「メガシンカ」が可能になります。メガシンカ対象のポケモンであれば、これは非常に大きなメリットです。そして最後に、限定技である「おんがえし」を習得します。
この選択は、純粋な火力を追求するのか、あるいは育成コストの効率や戦略的な柔軟性を求めるのかという、トレーナー自身のプレイスタイルを反映する鏡のようなものなのです。
項目 | シャドウのまま | リトレーン後 |
攻撃力 | 1.2倍 | 通常 |
防御力 | 約0.83倍 | 通常 |
限定技 | やつあたり | おんがえし |
育成コスト | 高い | 割引あり |
個体値 | 捕獲時のまま | 各ステータス+2 |
メガシンカ | 不可 | 可能 |
「やつあたり」との仕様の違いとは?

「おんがえし」を語る上で、その対極に位置する技「やつあたり」との比較は欠かせません。この二つの技は、性能だけでなく、その仕様や背景にあるテーマ性においても、まさしく光と影の関係にあります。
「やつあたり」は、シャドウポケモンが苦しみを抱えている状態を象徴する技です。PvPでの威力はわずか10、消費エネルギーは70と、エネルギー効率が極めて悪く、実戦での価値はほぼありません。さらに厄介なのは、この技が通常「わざマシンスペシャル」で変更できないという点です。年に数回開催される特別なイベント期間中でのみ忘れさせることが可能で、それ以外の期間は、貴重なスペシャルアタックの枠を一つ、事実上使えない技で塞いでしまうことになります。これは、シャドウポケモンが抱えるハンデキャップをシステム的に表現したものです。
対して「おんがえし」は、リトレーンによってその苦しみから解放された状態を象徴します。PvPでの威力は130と強力で、戦略的な選択肢として非常に価値が高いです。そして最も大きな仕様の違いは、その自由度にあります。「おんがえし」は、トレーナーの意思でいつでも「わざマシンスペシャル」を使って他の技に変更することが可能です。
この仕様は、ポケモンが解放され、トレーナーと共に新たな可能性を歩み始めたことを示唆しているかのようです。苦しみの象徴である不自由な「やつあたり」と、解放の象徴である自由な「おんがえし」。この対比が、リトレーンというシステムの物語性を深めています。
一度忘れたら再習得はできる?

リトレーンしたポケモンが覚える「おんがえし」は、いつでも「わざマシンスペシャル」で他の技に変更できるという柔軟性を持っています。しかし、ここには一つ、非常に重要な注意点が存在します。それは、一度忘れさせてしまった「おんがえし」は、二度と覚え直すことができないという事実です。
これは、コミュニティ・デイ限定技などを後から覚えさせることができる「すごいわざマシンスペシャル」を使ったとしても不可能です。「おんがえし」は、リトレーンが実行されたその瞬間のみ、「やつあたり」から変化して習得される一度きりの特別な技なのです。この仕様を知らずに、軽い気持ちで他の技に変更してしまうと、後で「おんがえし」が必要な戦略に気づいたとしても、もう手遅れになってしまいます。
この再習得不可という性質は、「おんがえし」の価値をさらに高めています。それはもはや、単なる技の一つではなく、そのポケモンがリトレーンされた個体であることの証明であり、一種の「レガシー技(現在は覚えられない過去の技)」に近い希少性を持つと言えるでしょう。したがって、「おんがえし」を他の技に変更するかどうかの判断は、そのポケモンの将来的な役割を慎重に考慮した上で、極めて計画的に行う必要があります。一度きりの選択であるということを、決して忘れないでください。
「おんがえし」を最大限に活かすポケモンGO戦略とおすすめ個体
- GBL最強格!ヤミラミの「おんがえし」活用術
- ジム防衛の最終兵器?カビゴンの場合
- 他に「おんがえし」が有効なポケモンは?
- シャドウのままかリトレーンするかの判断基準
GBL最強格!ヤミラミの「おんがえし」活用術

GOバトルリーグ(GBL)のスーパーリーグ環境において、「おんがえし」を覚えたヤミラミは、メタゲームの中心に君臨する最強クラスのポケモンです。その強さの根源は、優れたタイプ相性と、「おんがえし」がもたらす唯一無二の戦略性にあります。
ヤミラミはあく・ゴーストという複合タイプにより、弱点はフェアリータイプのみ。かくとう、どく、ノーマル、エスパーの4タイプに耐性を持ち、特にノーマルとエスパーには二重耐性があります。この防御性能の高さから、不利な対面から交代する際の「引き先(安全な交代先)」として絶大な信頼を置かれています。しかし、通常のヤミラミは、天敵であるマリルリ(フェアリー)やブラッキー(あく)といったポケモンに何もできずに起点にされてしまうという明確な弱点を抱えていました。
ここで輝くのが「おんがえし」です。リトレーンしたヤミラミにこの技を搭載することで、本来は不利なはずのフェアリータイプやあくタイプに対して、致命的なダメージを与える選択肢が生まれます。相手は、ゲージ消費の少ないメインウェポン「イカサマ」を警戒してシールドを使うか、あるいは大技「おんがえし」を覚悟で受けるか、という厳しい二択を迫られることになります。この択当てに勝利すれば、不利対面を覆し、試合の流れを一気に引き寄せることが可能です。「おんがえし」は、ヤミラミを単なる優秀な引き先から、相手の戦略を根底から覆す力を持った、予測不能な駆け引きの化身へと昇華させるのです。
ジム防衛の最終兵器?カビゴンの場合

現在ではジムの仕様も変化しましたが、かつて「おんがえし」を覚えたカビゴンは、ジム防衛において非常に厄介な存在として知られていました。その理由は、ダメージの大きさではなく、技の持つ独特の性能にあります。
ジムバトルにおいて、「おんがえし」は3ゲージ技として分類され、非常に短い間隔で連発することが可能です。さらに、技の発動からダメージ判定までの時間が約0.5秒と極めて短く、攻撃側のトレーナーにとっては回避するのが非常に難しいという特徴がありました。カビゴンは元々HPとぼうぎょの種族値が高く、ジムに配置されるとさらに耐久力が2倍になるため、ただでさえ倒すのに時間がかかります。
そこに、回避しづらい「おんがえし」が絶え間なく飛んでくる状況を想像してみてください。一つ一つのダメージは小さくても、回復アイテムを削られ、何より攻撃にかかる時間が大幅に増加します。特に、ジムを効率的に攻略したいトレーナーにとって、この時間的・心理的なプレッシャーは大きな脅威でした。
これは、技の価値が単純な威力だけで決まるのではなく、「相手をいかに妨害し、消耗させるか」という別の視点からも測れることを示す好例です。派手さはないものの、じわじわと相手を追い詰める「おんがえし」カビゴンは、ジム防衛における「最終兵器」と呼ぶにふさわしい、いぶし銀の強さを持っていたのです。
他に「おんがえし」が有効なポケモンは?

ヤミラミやカビゴンが「おんがえし」の代表格として有名ですが、他にもこの技が戦略的に機能するポケモンは数多く存在します。その鍵となるのは、「本来の技構成ではカバーできない範囲を補う」という考え方です。
例えば、スーパーリーグで活躍するブラッキー。あくタイプの技を半減してくるあくタイプやかくとうタイプとのミラーマッチにおいて、「おんがえし」は有効なダメージソースとなり得ます。相手の意表を突く一撃は、膠着した盤面を打開するきっかけになるでしょう。同様に、耐久力が高く、技の発動が速いソーナンスも、カウンターとミラーコートに加え、「おんがえし」を持つことで攻撃の選択肢が広がります。
また、意外なところではクロバットのようなポケモンも候補に挙がります。どく・ひこうタイプであるクロバットは、でんきタイプやいわタイプが苦手ですが、「おんがえし」を持つことで、これらの相手にも最低限のダメージを与えられるようになります。このように、あるポケモンが特定のタイプの相手に完全に無力化されてしまう、いわゆる「完封」状態を避けるために、「おんがえし」は非常に有効な保険となり得るのです。
自分のパーティの弱点を分析し、その穴を埋めるピースとして「おんがえし」を持つポケモンを組み込むことは、より高度なチーム構築への第一歩と言えるでしょう。
シャドウのままかリトレーンするかの判断基準

これまでの情報を踏まえ、あなたが捕まえたシャドウポケモンを「シャドウのまま」にするか、「リトレーン」するかの最終的な判断基準を整理しましょう。この選択に唯一の正解はなく、あなたのプレイスタイルと目的によって最適解は変わります。
- レイドバトルでの火力を最優先する場合 この場合は、迷わず「シャドウのまま」維持することをお勧めします。攻撃力が1.2倍になるシャドウボーナスは、レイドアタッカーとして最高のパフォーマンスを発揮するために不可欠です。メタグロス、マンムー、カイリキーといった、各タイプのトップアタッカーは、シャドウのままで育成するのが基本です。
- GOバトルリーグでの特定の役割を期待する場合 ヤミラミのように、「おんがえし」が特定の相手への明確な対抗策となる場合は、「リトレーン」が最善の選択です。シャドウの火力よりも、技の多様性による戦略的な柔軟性が勝利に直結します。
- 個体値100%のポケモンが欲しい場合 コレクション目的や、将来のメガシンカを見据えて最高の個体値を目指すなら、「リトレーン」が有効です。捕まえたシャドウポケモンの個体値が、こうげき・ぼうぎょ・HPすべて13以上(FFFならF、DFFならD)であれば、リトレーンすることで個体値100%が確定します。
- メガシンカさせたい場合 シャドウポケモンはメガシンカできません。将来的にメガシンカが実装されている、または実装が予想されるポケモン(例えばボーマンダやバンギラスなど)で高個体値のシャドウを捕まえたなら、「リトレーン」してメガシンカに備えるのは非常に賢明な判断です。
これらの基準を元に、あなたがそのポケモンに何を求めるのかを自問自答することが、後悔のない選択へと繋がるでしょう。
総括:「おんがえし」はリトレーンがもたらす戦略的至宝である
この記事のまとめです。
- 「おんがえし」はポケモンGOのスペシャルアタックである
- ノーマルタイプの技であり、PvPとPvEで性能が大きく異なる
- PvPでは威力130、消費エネルギー70の大技として強力である
- PvEでは威力25の3ゲージ技で、性能は平凡である
- 習得方法はシャドウポケモンのリトレーンのみに限定される
- リトレーンすると、技「やつあたり」が「おんがえし」に変化する
- 通常のわざマシンや、すごいわざマシンでは習得不可能である
- 一度「おんがえし」を忘れさせると、二度と再習得はできない
- リトレーンは個体値上昇や育成コスト割引のメリットがある
- リトレーンのデメリットは攻撃力1.2倍のシャドウボーナスを失うことである
- GBLスーパーリーグでは「おんがえし」ヤミラミが最強格である
- ヤミラミは「おんがえし」で不利対面を覆すことが可能である
- ジム防衛では「おんがえし」カビゴンが時間稼ぎに有効であった
- シャドウかリトレーンかの判断はプレイヤーの目的に依存する
- レイド火力重視ならシャドウ維持、GBLやメガシンカ目的ならリトレーンが基本である