ポケモンアルセウスはつまらない？期待と現実を徹底検証

「ポケモンアルセウスがつまらない」という検索でこの記事にたどり着いたあなたへ。

そのように感じる理由は、もしかしたら従来のポケモンシリーズとは異なるゲーム性にあるのかもしれません。本作はポケモン図鑑の完成が主な目的とされており、広大なフィールドでの探索や捕獲に重点が置かれています。

しかし、一方でグラフィックの質やバトルシステムの理不尽さ、ストーリーの進行における単調さといった点から、戸惑いや不満を感じる声も少なくありません。

この記事では、なぜポケモンアルセウスが賛否両論を呼んでいるのか、その理由を掘り下げつつ、ゲームの魅力や楽しみ方についても深く考察していきます。全クリまでの時間や図鑑埋めの必要性など、あなたの疑問を解消し、本作の「本当の姿」をお伝えできれば幸いです。

この記事のポイント

ポケモンアルセウスが「つまらない」と感じられる具体的な理由を深掘り
期待と異なったフィールドやバトルの特徴を詳しく解説
「面白い」と評価される革新的なシステムと新たな魅力を紹介
本作を最大限に楽しむためのプレイスタイルとシリーズの可能性を提案

ポケモンアルセウスがつまらないと感じる声の背景

ポケモンアルセウスをプレイして「つまらない」「買って後悔した」と感じる方々の声には、共通するいくつかの理由が見受けられます。従来のポケモンシリーズのファンにとっては、特にゲームデザインの大きな変化が戸惑いを生む原因となっているようです。ここでは、不満点として多く挙げられる要素について、具体的に見ていきましょう。

図鑑埋めとランク上げの「作業感」
期待を裏切るフィールドとグラフィック
理不尽さも感じるバトルシステムとUI
物足りなさを感じるストーリーとキャラクター
限られたオンライン要素とエンドコンテンツ

図鑑埋めとランク上げの「作業感」

ポケモンアルセウスの主要な目的の一つは、ポケモンの生態を調査し、図鑑を完成させることです。しかし、この図鑑の完成には、ただ捕まえるだけでなく、同じポケモンを複数匹捕獲したり、倒したり、特定の技を使わせたりと、様々な「図鑑タスク」をこなす必要があります。これらのタスクを一定数満たすことで、主人公の調査団ランクが上昇し、これがストーリーを進める上での必須条件となっています。

このシステムに対し、多くのプレイヤーから「作業的で辛い」という声が上がっています。特に、最終進化のポケモンでは、三桁に近いタスクが要求される場合もあり、単調な繰り返し作業に精神的な負担を感じる人も少なくありません。途中で投げ出しそうになったと述べている人もいます。

従来のポケモンゲームのように、捕獲を最小限に抑え、バトルを主体に進めたいプレイヤーにとっては、この図鑑タスクの強制が、ゲームのテンポを阻害し、飽きを感じさせる要因となるようです。また、図鑑のナンバーがバラバラで、未確認のポケモンを探しにくいといったUIの不親切さも指摘されています。

図鑑埋め自体はやり込み要素としては良いものの、ストーリー進行の足かせとなる点が批判されていると言えるでしょう。

期待を裏切るフィールドとグラフィック

ポケモンアルセウスは、「セミオープンワールド」形式の広大なフィールドが特徴とされていますが、一部のプレイヤーからはその魅力に欠けるとの評価があります。村とフィールドの間にロードが挟まる点や、村の建物に入る際にもロードが発生する点など、完全にシームレスなオープンワールドではないことに落胆する声も聞かれました。

広大な空間は感じるものの、「だだっ広いだけで冒険している感じがしない」「まるで戦闘ができるサファリゾーンのよう」といった感想も寄せられています。ポケモンたちが自然の中で暮らしているというよりは、「養殖」されているかのように感じられるという厳しい意見もあります。

グラフィックのクオリティも議論の的となっています。発売前からプロモーション映像で「木の密度が少ない」といった不満が指摘されており、発売後には「PS3以下」「Wiiを思い出すようなグラフィック」、「20年前のゲーム機と似通っている」といった声も上がりました。遠景の描写が「醜い」と感じられたり、オブジェクトやNPCが急に読み込まれて出現する「ポップアップ」がひどいという指摘も少なくありません。

Nintendo Switchのハードウェアの限界を指摘する意見もありますが、一部のファンは「アートディレクションの問題」と捉えています。このようなグラフィックの質が、ゲームの世界への没入感を妨げ、探索の感動を薄れさせている可能性は十分に考えられます。

理不尽さも感じるバトルシステムとUI

ポケモンアルセウスのバトルシステムは、従来のシリーズとは一線を画しており、これが一部のプレイヤーにとって「理不尽」と感じられる原因となっています。特に指摘されるのは、野生ポケモンからの異常なダメージと連続行動です。プレイヤーのレベルが相手より高くても、平気でHPの半分以上を削られることがあり、格下の野生ポケモン相手にも「死闘を繰り広げる」ことになる場面があるとされています。

また、トレーナー戦では、相手のポケモンを倒した後に次に出てくるポケモンが、コマンド選択の猶予なくいきなり先制攻撃を仕掛けてくることがあり、これによってプレイヤーのポケモンが瀕死に追い込まれるケースも報告されています。

さらに、相手トレーナーが同時に2〜3体のポケモンを出してくるにもかかわらず、こちらは一体しかポケモンを出せないという点も、多くのプレイヤーが「理不尽」と感じる要因です。交換受けのような戦術が成り立たない点や、特性がない点も、従来のポケモンバトルの面白さを損ねていると評価されています。

UIの使いにくさも不満点として挙げられます。レベルアップ時の能力上昇が数値で表示されずメニュー画面での確認が必要だったり、技の習得や皆伝の通知が分かりにくく、プレイヤー自身で確認が必要な点、さらにボックス管理の検索機能が使いにくいといった声も聞かれます。これらの要素が重なり、プレイヤーは操作性やゲームのテンポに関してストレスを感じることがあるようです。

物足りなさを感じるストーリーとキャラクター

ポケモンアルセウスのストーリーや登場キャラクターに関しても、一部のプレイヤーからは物足りなさや不満の声が上がっています。特に、ゲーム中盤から後半にかけてのストーリー展開が「スッカスカに感じる」、あるいは「ご都合主義ストーリー」といった評価が見られます。エリア5のフィールドが単調で、目新しいポケモンがあまり出ないことと相まって、このあたりで飽きを感じてしまうプレイヤーもいたようです。

キャラクターの描写についても、「登場頻度の割に掘り下げが少なすぎて魅力が薄い」という意見が多数あります。特にコンゴウ団長のセキやシンジュ団長のカイについては、ストーリーに頻繁に登場するにもかかわらず、その人物像が「よくわからん奴」という印象を持たれたとされています。

カイが「うじうじ」しているという感想や、デンボクが「超有能パワーでうまいこと逃がすフリかと思ったら本当に発狂していただけだった」と残念がられる声もあります。終始「うざくて全然好きになれなかった」というコメントも見られます。

物語の根幹である「なぜ主人公がヒスイ地方に飛ばされたのか」という疑問や、ギンガ団の起源など、核心に迫る部分についての説明が不足していると感じるプレイヤーもいました。クリア後も「やろうとしたけどやる気が出なかった」と、ストーリーの続きへのモチベーションが続かなかったという意見もあります。全体として、登場人物の魅力や物語の奥深さが不足していると感じるプレイヤーにとっては、ゲーム体験の物足りなさにつながってしまったと言えるでしょう。

限られたオンライン要素とエンドコンテンツ

ポケモンアルセウスは、従来のポケモンシリーズの大きな魅力であったプレイヤー同士の「対戦機能がない」点が、多くのファンにとって残念な要素となっています。自慢のポケモンを育成し、他のプレイヤーとバトルすることはできないため、「強さ」の目標がNPCを倒すことに限定されてしまいます。育成自体は簡略化されているものの、対人戦がないことで育成のモチベーションが低下するプレイヤーもいるようです。

また、メインストーリーをクリアした後の「エンドコンテンツ」についても、物足りなさを感じる声が聞かれます。隠しボスを倒した後に、新たな任務が発生するものの、それが「めんどくさい」と感じられ、プレイの継続意欲を失ってしまうケースもあります。特に「強く『○○をしたい！』という状態でもなく、フィールドを駆け回るだけで楽しい時間が終わってしまった」と感じるプレイヤーもおり、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドと同様に、主要な目的を達成すると飽きがくる状況を指摘する声もあります。

DLC（ダウンロードコンテンツ）への期待が高いのも、現状のやり込み要素が不足している裏返しと言えるでしょう。新しいエリアやポケモンの追加、過去作とのつながりを深める物語などが望まれており、有料DLCで新エリアが一つ増えるだけでは「あまり嬉しくない」といった具体的な要望も挙がっています。オンラインでの交流や対戦が重視される現代のゲームにおいて、限られたオンライン機能は、本作の評価を分ける一因となっていると言えるでしょう。

ポケモンアルセウスが「面白い」と評価される理由

「ポケモンアルセウスがつまらない」という声がある一方で、本作を「神ゲー」と高く評価し、熱中しているプレイヤーも数多く存在します。これらの肯定的な意見は、従来のポケモンシリーズにはなかった「新しい体験」や「革新性」に魅力を感じていることに起因しています。ここでは、ポケモンアルセウスが多くのファンを魅了する具体的な理由について詳しく見ていきましょう。

革新的な「捕獲アクション」の魅力
変化した育成システムとポケモンライドの快適さ
新しい体験としての世界観と図鑑調査
シリーズの新たな可能性を切り開いた挑戦作

革新的な「捕獲アクション」の魅力

ポケモンアルセウスの最も革新的な要素の一つが、フィールド上での「捕獲アクション」です。従来のシリーズではポケモンバトルを介して捕獲するのが基本でしたが、本作では野生のポケモンに直接ボールを投げ、バトルをせずに捕獲することが可能になりました。このシステムは、「まさに野生のポケモンと対峙している臨場感」を提供し、「夢にまで見たポケモンの世界」として多くのプレイヤーから絶賛されています。

捕獲は単なる投擲に留まらず、戦略的な駆け引きを伴います。好戦的なポケモンはプレイヤーを襲ってくるため、草むらに身を潜めて相手の目を欺きながら近づく「ステルスゲーム」のような要素も楽しめます。上手く射程圏内に捉えてボールを投げる瞬間は、「非常に面白い」と評されています。また、大きな個体である「オヤブン」ポケモンとの対戦は、シリーズでも類を見ないスリルがあり、捕獲に成功した際の達成感は格別だとされています。

この新しい捕獲システムは、プレイヤー自身の操作技術と判断力が求められるため、単調になりがちな捕獲作業に深みと楽しさをもたらしています。これにより、「ポケモンの生態を調査する」という本作のコンセプトが、より没入感のある形で実現されており、多くのプレイヤーが「こんなポケモンを待っていた」と感じる要因となっています。

変化した育成システムとポケモンライドの快適さ

ポケモンアルセウスでは、従来のシリーズと比較して育成システムが大幅に簡略化されており、ライトユーザーにも優しい設計となっています。特に大きな変更点としては、「個体値」がなくなり、厳選が不要になったことが挙げられます。これにより、レベルや性格、「がんばレベル」が同じであれば、どのポケモンも同じ能力値になるため、複雑な数値計算や試行錯誤なしに育成を進められるようになりました。

「がんばレベル」という新しい概念も導入され、これは従来の「努力値」を視覚的に分かりやすくしたものです。道中で入手できる「ガンバリのすな」などの道具を使うことで、好きな能力を簡単に強化できるため、ドラクエの「スキルポイント」のような快適な感覚でポケモンを育てられます。

また、ポケモンが覚えたことのある技はストックされ、手持ちのメニューからいつでも入れ替えが可能になったため、「あの技を消さなければよかった」という後悔がなくなり、気軽に様々な技構成を試せるようになりました。

さらに、広大なフィールドを移動する上での快適さを提供するのが「ポケモンライド」システムです。陸上でのアヤシシ、水上でのイダイトウ、空中でのヒスイウォーグルといったライドポケモンへの切り替えが非常にスムーズで、「めちゃくちゃ気持ちいい」と評価されています。これにより、広大なマップをストレスなく探索できるため、ゲーム全体の体験を向上させています。これらのシステム改善は、煩雑な要素を削減し、プレイヤーが純粋に冒険とポケモンの捕獲に集中できる環境を提供していると言えるでしょう。

新しい体験としての世界観と図鑑調査

ポケモンアルセウスは、「未知の生物であるポケモンの生態を調査する」という、これまでのシリーズとは異なる明確なコンセプトを持っています。これは単なる図鑑埋めではなく、ポケモンの「生態調査」という名目が与えられ、プレイヤーは実際にフィールドでポケモンたちのリアルな生活の様子を観察できる点が、ファンにとっては新鮮な体験となっています。ポケモンが実際にフィールドを歩き回り、それぞれの習性に基づいて行動する様子を見ることで、ゲームの世界観に深く入り込めるでしょう。

プレイヤーは、ポケモンの行動パターンを学び、ステルスで近づいたり、バトルで弱らせたりと、様々なアプローチで調査を進めます。この過程で、ポケモンが「怖い生物」であるという側面も強調されており、時にはプレイヤー自身がポケモンに襲われてキャンプに戻されるという「サバイバル感」も味わえます。これにより、ゲームプレイにスリルと緊張感が生まれ、単なるキャラクター収集ではない、より深い「冒険感」が提供されています。

図鑑の調査項目を埋めることで、ポケモンの生態情報が明らかになっていくシステムも、知的好奇心を刺激する要素です。捕獲だけでなく、倒した数や特定の技を出した数など、多様なタスクを通じてポケモンへの理解を深めることができ、お気に入りのポケモンを積極的に調査することで、よりゲームを楽しめるようになっています。この「調査」という新しい視点と、ポケモンが暮らす世界を肌で感じられる体験が、本作の大きな魅力となっています。

シリーズの新たな可能性を切り開いた挑戦作

ポケモンアルセウスは、従来のシリーズの「ジム制覇→悪の組織壊滅→チャンピオンに挑む」という長年の流れを「ぶった切った意欲作」として評価されています。開発元であるゲームフリークにとって、「25年間のシリーズ史上でも特に大胆な挑戦」であり、従来の成功体験から離れて全く新しいゲームデザインに取り組んだ姿勢は、多くの開発関係者からも高く評価されています。この挑戦により、「ポケモンシリーズの新たな可能性が示された」と考える専門家も少なくありません。

本作は、アクション要素とサバイバル要素を組み合わせたスリリングな内容となっており、既存ファンだけでなく、新規ユーザーやポケモン卒業生も取り込もうという意欲が見られます。特に、ポケモンを6体すべてフィールドに出せるシステムや、ポケモンのサイズが個体ごとに異なる細かな配慮は、長年のファンから絶賛されている要素です。プレイ時間100時間を超えるプレイヤーからも「神ゲー」と断言されるほどの高い評価を得ています。

発売初週に全世界で650万本を販売し、最終的に1264万本のセールスを達成したという売上実績は、本作が商業的にも成功したことを示しています。海外メディアからの評価も非常に高く、レビュー集積サイトMetacriticでは平均スコア86点という高得点を獲得しています。これは、技術的な問題を認めつつも、その革新的なゲームプレイが高く評価された結果と言えるでしょう。完璧ではないかもしれないが、シリーズの歴史における重要な転換点として、その価値は今後ますます評価されていくことでしょう。