ポケモンXYストーリー攻略と感動の結末!謎めいたカロス地方の歴史

『ポケットモンスター X・Y』がニンテンドー3DSで発売されてから長い年月が経ちましたが、カロス地方の物語は今なお多くのトレーナーの心を掴んで離しません。フランスをモデルにした美しく洗練された世界観の裏に隠された「3000年前の悲劇」や「メガシンカの謎」、そしてフレア団が掲げた過激な思想は、シリーズ屈指の深みを持っています。

2025年の現在、『Pokémon LEGENDS Z-A(ゼットエー)』の展開により、再びカロス地方への注目度が最高潮に達しています。これからカロス地方を冒険する方や、かつての記憶を辿りながら新作に備えたい方に向けて、ストーリーの全貌と重要な伏線を徹底解説します。美しきカロス地方の冒険へ、今ふたたび出発しましょう。

この記事のポイント
  • カロス地方の冒険は美しい景観とは裏腹に戦争と破壊の歴史を秘めている
  • ストーリーの鍵を握るメガシンカの継承とコルニとの絆が重要になる
  • フレア団のリーダーであるフラダリの歪んだ正義と最終兵器の阻止が最大の使命
  • エンディング後に明かされるAZとフラエッテの再会が物語を完結させる
  • フェアリータイプの追加やメガシンカの実装など、対戦環境を大きく変えた作品である
目次

ポケモンXYのストーリー攻略チャートと冒険の流れ

  • 旅立ちからハクダンジムとミアレシティ到着まで
  • メガシンカとの出会いとシャラシティへの道のり
  • カロス発電所事件とヒャッコクシティの秘密
  • 伝説ポケモンとの遭遇とフレア団秘密基地の決戦
  • ポケモンリーグ挑戦と四天王チャンピオン攻略
  • 感動のエンディングとAZとのラストバトル

旅立ちからハクダンジムとミアレシティ到着まで

旅立ちからハクダンジムとミアレシティ到着まで

物語は、カロス地方の朝、アサメタウンに引っ越してきた主人公が身支度を整えるところから始まります。鏡の前でパジャマから着替え、母親に挨拶をして家を出ると、隣人のカルム(またはセレナ)とサナという友達が待っています。彼らと共にメイスイタウンへと向かい、そこでトロバ、ティエルノを加えた5人の仲間たちと顔を合わせることになります。

ここでプラターヌ博士の代理として、ティエルノから最初のポケモン(御三家)を受け取ります。

ポケモン タイプ 特徴
ハリマロン くさ 物理防御が高く、頼りになるタンク役へ成長
フォッコ ほのお 素早さと特攻が高く、ストーリー攻略で有利
ケロマツ みず 素早さが非常に高く、変幻自在な戦いが可能

図鑑を受け取った後、カロス地方を巡る壮大な旅の幕が上がります。この「5人の仲間との旅」というスタイルはXY独自のものであり、彼らとの賑やかなやり取りが冒険を彩ります。

最初の難関となるのはハクダンシティのジムリーダー、ビオラです。彼女は虫タイプの使い手であり、アメタマやビビヨンを使用します。序盤の道路でポッポやヤヤコマといった飛行タイプを捕まえていれば有利に戦えますが、ジム内部の蜘蛛の巣を伝って移動するギミックは方向感覚を失いやすく、注意が必要です。

無事にビオラを倒しバッジを手に入れた後は、大都市ミアレシティを目指します。道中でカロス地方特有の美しい花畑や、今作から導入された「がくしゅうそうち」の仕様変更(手持ち全員に経験値が入る)により、育成がスムーズに進むのを実感できるでしょう。

ミアレシティに到着すると、プラターヌ博士の研究所を訪れるイベントが発生し、博士とのバトルの後、なんとカントー地方の御三家であるフシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメの中から一匹を譲り受けることができます。さらに、そのポケモンの「メガストーン」も同時に託されます。ここで選んだポケモンは、中盤以降の主力となり、メガシンカへの布石となるため、最初に選んだカロス御三家とのタイプの相性補完を考えながら慎重に選ぶことが重要です。

メガシンカとの出会いとシャラシティへの道のり

メガシンカとの出会いとシャラシティへの道のり

ミアレシティを出発し、物語は中盤へと差し掛かります。このあたりからストーリーの核心である「メガシンカ」というキーワードが頻繁に登場するようになります。ショウヨウシティのジムリーダーであるザクロ(岩タイプ)を突破し、さらに奥地へと進むと、シャラシティにある「マスタータワー」へと導かれます。この塔はメガシンカの歴史と秘密が眠る場所であり、継承者であるジムリーダーのコルニと、その祖父であるコンコンブルが主人公を待ち受けています。

メガシンカとは、トレーナーとポケモンの強い絆によってバトル中のみ進化を超えた姿になれる現象ですが、それを使いこなすには相応の覚悟と資格が必要です。ここで発生するイベントは、ポケモンXYの中でも特に熱い展開の一つです。主人公の素質を見抜いたルカリオが、パートナーとして主人公を選び、コルニとの一騎打ちに挑むことになります。

このバトルは単なるジム戦ではなく、メガシンカ同士の激突というチュートリアルも兼ねており、ルカリオがメガルカリオへと変身する演出は圧巻です。このイベント戦では、ルカリオの「はどうだん」や「グロウパンチ」を駆使して、互いの絆をぶつけ合います。

無事に試練を乗り越え、メガリングを入手することで、プレイヤーも自由にメガシンカを使えるようになります。その後、コルニとの正式なジム戦を経て、次なる目的地であるヒヨクシティへと向かいます。

この区間は12番道路を通ることになり、メェークルに乗って柵を飛び越えるアクションや、なみのりを使って移動するエリアなど、冒険のバリエーションが一気に広がります。また、道中でホロキャスターを通じてフラダリから連絡が入ることもあり、彼の語る「美しい世界」への執着に、徐々にきな臭い雰囲気が漂い始めます。ヒヨクシティでは、草タイプのジムリーダー・フクジとの対決が待っていますが、飛行タイプや炎タイプを育てていれば比較的容易に突破できるでしょう。

カロス発電所事件とヒャッコクシティの秘密

カロス発電所事件とヒャッコクシティの秘密

バッジを集めながら旅を進めていくと、カロス地方のエネルギー事情に関わる深刻なトラブルに巻き込まれます。ミアレシティの電力が不安定になるという事態が発生し、その原因がミアレガレット売り切れ……ではなく、カロス発電所にあることが判明します。主人公はミアレの北側にある荒野(13番道路)から発電所へ向かい、そこで初めて組織的な動きを見せる「フレア団」と本格的に対峙することになります。

彼らは電気エネルギーを盗み出し、何か巨大な計画を進めている様子です。赤いスーツに身を包んだ団員たちを次々と撃破し、幹部のアケビやコレアを退けることで電力供給は復旧しますが、彼らの真の目的が何なのかはこの時点ではまだ謎に包まれています。このイベント後、ミアレシティの中心部に入れるようになり、電気タイプのジムリーダー・シトロンとのバトル、そしてクノエシティでのフェアリー使い・マーシュとのバトルへと進んでいきます。

その後、冒険の舞台は神秘的な雰囲気が漂うヒャッコクシティへと移ります。この街には宇宙から飛来したと言われる巨大な日時計があり、特定の時間(夜の8時から9時)になると不思議な光を放ち、メガリングが反応するようになります。

ジムリーダーのゴジカはエスパータイプの使い手であり、未来予知のような能力を持っています。彼女のジムは幻想的な空間で、ワープパネルを駆使して進む必要があります。ゴジカのエースであるニャオニクスは強力ですが、悪タイプやゴーストタイプの技で対抗しましょう。

彼女とのバトルに勝利した後、ゴジカは主人公に対し、カロス地方に迫る未曾有の危機と、主人公がその中心にいることを示唆する謎めいた言葉を残します。この頃になると、これまで良き理解者として振る舞っていたフラダリの言動が過激さを増していき、彼が「選ばれた者だけが生き残る世界」を望んでいることが明確になってきます。美しい世界を守るためには、醜い争いを生む人間を減らさなければならないという彼の歪んだ美学が、物語を急速にシリアスな方向へと牽引していきます。

伝説ポケモンとの遭遇とフレア団秘密基地の決戦

伝説ポケモンとの遭遇とフレア団秘密基地の決戦

物語はついにクライマックスへと突入します。フラダリがホロキャスターをハックして全人類に向けた宣戦布告とも取れる放送を行い、古代の「最終兵器」を復活させて世界を一掃すると宣言します。主人公たちはその野望を阻止するため、ミアレシティにあるフラダリラボ、そしてセキタイタウンにあるフレア団の秘密基地へと乗り込みます。

基地の内部は複雑な構造になっており、多くの団員や幹部たちが立ちはだかりますが、サナやカルム(セレナ)と協力しながら最深部を目指します。ここで明らかになるのは、最終兵器の動力源として伝説のポケモンであるゼルネアス(X版)またはイベルタル(Y版)が捕らえられ、その生命エネルギーを極限まで吸い取られているという衝撃的な事実です。

最深部でのフラダリとの対決、そして伝説のポケモンとの遭遇は、本作最大のハイライトです。永い眠りから目覚めたゼルネアス(フェアリー)、あるいはイベルタル(悪・飛行)は、主人公の力を見極めるためにバトルの相手となります。ここで伝説のポケモンを捕獲し、即座に手持ちに入れて(またはボックスへ送らずに使用して)、フラダリとの最終決戦に挑みます。

フラダリは「メガギャラドス」を切り札として使いこなし、圧倒的な攻撃力と耐久力で襲いかかってきます。彼のギャラドスは悪タイプが追加されるため、フェアリー技が効果抜群となりますが、強力な「アイアンヘッド」などを使ってくるため油断は禁物です。

彼を倒すことで最終兵器の起動を食い止めることができます。しかし、フラダリは自らの信念を曲げず、敗北を認めながらも最期まで自分の正義を貫こうとして、兵器に残されたわずかなエネルギーを使って強制起動を試みます。その結果、基地は崩壊し、彼は巨大な穴へと消え消息不明となります。重苦しい空気が漂いますが、世界は守られ、主人公たちは再びポケモンリーグを目指して旅を再開することになります。この一連のイベントは、正義の対立と共存の難しさをプレイヤーに深く問いかける内容となっています。

ポケモンリーグ挑戦と四天王チャンピオン攻略

ポケモンリーグ挑戦と四天王チャンピオン攻略

フレア団の野望を阻止し、8つのジムバッジをすべて集めた主人公は、カロス地方のトレーナーの頂点であるポケモンリーグへと挑みます。チャンピオンロードは険しい道のりであり、強力な野生ポケモンやベテランのトレーナーたちが多数待ち受けています。また、ここでライバルであるカルム(またはセレナ)との最後の本気バトルが発生します。旅の始まりから共に成長してきたライバルとの対決は、互いの絆と強さを確かめ合う感動的な場面であり、メガアブソルや御三家の最終進化形との総力戦となります。

すべての準備を整え、壮麗な城のような外観を持つポケモンリーグの本部へと足を踏み入れます。カロス地方の四天王は、以下の4人です。

四天王 専門タイプ 切り札 攻略のヒント
パキラ ほのお カエンジシ 水や岩タイプが有効。フレア団との関係を匂わせる発言に注目。
ズミ みず ガメノデス 草や電気タイプが必須。芸術家肌でこだわりの強い性格。
ガンピ はがね ギルガルド 炎や地面タイプで攻める。騎士道精神を持つ厳格な人物。
ドラセナ ドラゴン オンバーン 氷やフェアリータイプが特効。穏やかな口調だが実力は本物。

彼らはそれぞれ個性的な部屋で主人公を待ち受けており、攻略する順番は自由に選ぶことができます。四天王はいずれもレベル60台前半と高く、戦略的なパーティ構成が求められます。特にパキラは、ニュースキャスターでありながらフレア団幹部としての顔を持つ人物であり、ストーリーの裏側を知る存在として非常に興味深いです。

4人全員に勝利すると、いよいよ「光の間」への扉が開かれます。そこで待っているのは、大女優であり、旅の途中で何度も助言をくれたカルネです。彼女は様々なタイプのポケモンを使用するバランス型のパーティで、切り札として「メガサーナイト」を繰り出します。高い特攻と素早さからの「ムーンフォース」は脅威ですが、鋼タイプや毒タイプで対抗しましょう。激闘の末に彼女に勝利することで、主人公はカロス地方の新たなチャンピオンとして殿堂入りを果たすことになります。

感動のエンディングとAZとのラストバトル

感動のエンディングとAZとのラストバトル

殿堂入りの後、ミアレシティでは主人公たちの功績を称える盛大なパレードが開催されます。多くの人々やポケモンたちが祝福する中、物語は本当の結末を迎えます。パレードの最中、突如として巨漢の男「AZ(エーゼット)」が現れます。

彼は3000年前のカロスの王であり、かつて戦争で愛するポケモンを失った悲しみから最終兵器を作り出した張本人です。長い時を孤独に彷徨い続けてきた彼は、現在の最強のトレーナーである主人公に対し、トレーナーとは何か、ポケモンとの絆とは何かを知るための勝負を挑んできます。

このAZとのバトルは、これまでの激しい戦いとは異なり、どこか静かで哀愁を帯びた雰囲気の中で行われます。彼の手持ちはコータス、シンボラー、ゴルーグといった、長い寿命を持つ、あるいは遺跡を守るようなポケモンたちであり、長い年月を彼と共に過ごしてきたことが感じられるメンバーです。レベルは60と決して低くはありませんが、チャンピオンになった主人公ならば苦戦することはないでしょう。

主人公がこのバトルに勝利すると、AZは憑き物が落ちたような表情を見せ、「戦ってくれてありがとう」と感謝を述べます。彼はポケモンを愛する心を完全に取り戻したのです。すると、遥か空の彼方から一匹の変わった色のフラエッテが舞い降りてきます。それは3000年前に彼のもとを去った、あの大切なポケモンでした。

「お帰り」という言葉などはなくとも、伝わる想いと共に再会を果たすAZとフラエッテ。その光景は涙なしには見られません。スタッフロールと共に流れるエンディングテーマ「KISEKI」と歌詞付きの映像は、冒険の終わりと新たな伝説の始まりを告げ、プレイヤーの心に深い余韻を残してポケモンXYのストーリーは幕を閉じます。

ポケモンXYのストーリー考察とカロス地方の謎

  • 3000年前の王AZと最終兵器の悲しい歴史
  • フラダリが抱いた歪んだ思想と美しい世界
  • メガシンカの起源と生命エネルギーの関係性
  • 謎多きミアレシティの幽霊と未回収の伏線
  • ジガルデの監視と生態系のバランス維持
  • 発売から時を経て再評価されるシナリオの魅力

3000年前の王AZと最終兵器の悲しい歴史

3000年前の王AZと最終兵器の悲しい歴史

ポケモンXYのストーリーを語る上で欠かせないのが、3000年前にカロス地方を統治していた王、AZの存在です。身長3メートルを超える巨人のような彼は、当時、愛するポケモンのフラエッテと共に平和に暮らしていました。しかし、カロス地方で大きな戦争が勃発し、フラエッテも徴兵されてしまいます。

やがて彼の元へ届けられたのは、小さな棺に入った冷たい亡骸でした。深い悲しみと絶望に暮れたAZは、伝説のポケモンの生命エネルギーを利用して、愛する者を蘇らせるための装置を作り上げました。その執念によってフラエッテは永遠の命を得て息を吹き返しましたが、AZの心に巣食った怒りは収まらず、その装置を破壊の兵器「最終兵器」へと作り変えてしまったのです。

彼は最終兵器を放ち、戦争を終わらせましたが、その代償として敵味方問わず多くの命が失われました。蘇ったフラエッテは、自らの命が多くのポケモンの犠牲の上に成り立っていること、そしてAZが悲しみによって変わってしまったことを悟り、彼のもとを去ってしまいます。それ以来、AZは装置の光を浴びた影響で不老不死の体となり、罪の意識と喪失感を抱えながら3000年もの間、カロス地方を彷徨い続けていました。AZというキャラクターは、行き過ぎた愛情が狂気へと変わる恐ろしさと、それでも償いきれない罪を背負う人間の悲哀を象徴しており、シリーズの中でも特に重い背景を持っています。

フラダリが抱いた歪んだ思想と美しい世界

フラダリが抱いた歪んだ思想と美しい世界

本作の敵対組織であるフレア団のボス、フラダリは、単なる悪党として片付けることのできない複雑な人物です。彼は本来、プラターヌ博士とも親交があり、慈愛に満ちた人物として知られていました。私財を投げ打って困っている人々を助ける活動をし、ホロキャスターなどの技術開発で社会に貢献してきました。

しかし、助けても助けても要求を繰り返す人々の強欲さや、限られた資源を奪い合う醜い争いに絶望し、「世界を美しく保つためには、数を減らすしかない」という極端な結論に至ってしまいます。彼の目的は世界征服ではなく、彼が選んだ「選ばれた人間(フレア団に500万円を支払った者など)」と「ポケモン」だけが生きる、争いのない理想郷を作ることでした。

フラダリの思想は、現実社会が抱える人口問題や環境問題、エネルギー資源の枯渇といったテーマを鋭く反映しています。「奪い合えば足りなくなる、分かち合えば余る」という彼の言葉は真理をついていますが、その解決策として大量虐殺とも言える最終兵器の使用を選んだ点に彼の狂気があります。

主人公に対しても敬意を払っており、自分の思想を理解してもらおうと対話を試みる場面も多く見られます。絶対的な悪ではなく、正義感が強すぎるがゆえに道を踏み外した「堕ちた英雄」のような描かれ方が、プレイヤーに強い印象を与えました。彼の最期が生死不明という形で終わるのも、この問題に明確な答えが出せないことを示唆しているのかもしれません。

メガシンカの起源と生命エネルギーの関係性

メガシンカの起源と生命エネルギーの関係性

カロス地方で発見された「メガシンカ」は、バトルの戦術を広げるだけでなく、ストーリーの根幹に関わる重要な要素です。表向きには「トレーナーとポケモンの絆」によって発動する進化とされていますが、その裏には生命エネルギーとの深い関わりが見え隠れします。

メガシンカには「キーストーン」と「メガストーン」が必要ですが、これらは3000年前に最終兵器が発射された際に降り注いだエネルギーを浴びた進化の石が変化したものだという説がゲーム内で(特にヒャッコクシティの日時計に関連して)語られています。つまり、メガシンカの力の源泉は、かつて多くの犠牲を出した最終兵器と同じエネルギーである可能性があるのです。これは、オメガルビー・アルファサファイアのエピソードデルタでもさらに掘り下げられる設定です。

また、メガシンカ図鑑の記述(特にサン・ムーン以降で追加されたもの)を見ると、メガシンカ中のポケモンは体に過剰な負荷がかかっていたり、闘争本能が制御できなくなったりと、苦痛を伴っているような描写が散見されます(例:メガカイロスは飛び続けることが苦痛、メガオニゴーリは顎が砕けている等)。

XYのストーリー中でも、コルニのルカリオが初めてメガシンカした際に波動を制御できず暴走してしまったように、強力な力にはリスクが伴います。絆の力という美しい側面と、兵器由来の危険なエネルギーという二面性を持つメガシンカは、カロス地方の歴史が持つ光と闇を体現しているシステムと言えるでしょう。

謎多きミアレシティの幽霊と未回収の伏線

謎多きミアレシティの幽霊と未回収の伏線

XYのストーリーにおいて、多くのプレイヤーを恐怖させ、今なお語り草となっているのがミアレシティの「幽霊」イベントです。ミアレシティのとあるビル(ノースサイドストリート)の2階へエレベーターで上がると、BGMが完全に止まります。画面が何度か点滅し、主人公が動けなくなると、背後にオカルトマニアの姿をした少女が「スッ……」と現れます。

彼女は、主人公の横を滑るように移動しながら「あなたは違う……」とだけ言い残して消え去ってしまうのです。このイベントには前後の脈絡が一切なく、ストーリー上の説明もなければ、何かアイテムが手に入るわけでもありません。さらに、ミアレステーションの時刻表の裏には「助けを求む」という謎のメッセージが書かれていたりと、不気味な伏線が点在しています。

これらの謎は、ファンの間で様々な憶測を呼びました。「3000年前の戦争の犠牲者の霊ではないか」「開発段階で削られたイベントの名残ではないか」「特定のIDのトレーナーを探しているのか」など議論が交わされましたが、公式からの明確な回答はありません。

カロス地方はフランスをモデルにした華やかな舞台ですが、こうしたホラー要素が日常の隙間に差し込まれることで、都市伝説的なリアリティを生み出しています。また、カロス発電所の施錠された開かずの扉など、行けそうで行けない場所もいくつか存在しており、これらが後の作品やリメイクで語られるのか、それとも永遠の謎として残す意図だったのか、想像を掻き立てる要素となっています。

ジガルデの監視と生態系のバランス維持

ジガルデの監視と生態系のバランス維持

カロス地方の伝説のポケモンとして、ゼルネアスとイベルタルに並ぶ第三の存在がジガルデです。XYのゲーム内では、殿堂入り後に訪れることができる「終の洞窟」の最深部にひっそりと佇んでおり、ストーリー本編には直接関わってきません。しかし、その設定はカロス地方の根幹に関わる非常に重要なものです。

ジガルデはカロス地方の生態系が崩れる時、その力を現して秩序を正す「監視者」の役割を担っています。ゼルネアスが生命を与え、イベルタルが生命を奪う存在であるなら、ジガルデはその均衡を保つ調停者です。タイプはドラゴン・地面で、特性「オーラブレイク」により、ゼルネアスとイベルタルの特性を逆転(無力化)させる力を持っています。

XYの発売当時は、ジガルデのフォルムチェンジ(10%、50%、パーフェクトフォルム)や、ジガルデ・コアといった詳細な設定は明かされていませんでした。これらは後のアニメシリーズ「XY&Z」や、次世代のゲーム『サン・ムーン』で補完されることになりますが、XYの時点で「秩序の監視者」という役割が設定されていたことは確かです。

なぜあの時、最終兵器が起動されようとした危機的状況でジガルデが動かなかったのか、あるいはプレイヤーの目に見えないところで干渉していたのか。そういった考察の余地を残している点も興味深いです。カロス地方の地下深くで静かに地上を見守るその姿は、自然の摂理そのものを表現しているかのようです。

発売から時を経て再評価されるシナリオの魅力

発売から時を経て再評価されるシナリオの魅力

ポケモンXYは、シリーズで初めて完全3Dグラフィックを採用した作品として大きな変革をもたらしましたが、そのストーリーの評価も年々高まっています。発売当初は、情報の少なさや未回収の伏線(ジガルデの扱いやAZのその後など)が指摘されることもありましたが、時間が経ち、全体像が見えてくるにつれて、そのテーマの深遠さが再認識されるようになりました。

特に、勧善懲悪では割り切れない敵役の動機や、戦争という重いテーマを扱った勇気、そしてAZとフラエッテの再会がもたらすカタルシスは、大人のプレイヤーの心にも深く響くものです。また、『Pokémon LEGENDS Z-A』の発表により、ミアレシティの再開発やカロス地方の過去と未来に再びスポットライトが当たっています。

XYで描かれた物語は、単独で完結していながらも、広がり続けるポケモンワールドの重要なピースであり続けています。美しい街並みやブティックでの着せ替えといった表面的な華やかさだけでなく、その土台にある歴史の重みや生命への賛歌こそが、XYという作品の真の魅力なのです。今改めてプレイし直してみると、当時は気づかなかった細かいセリフのニュアンスや、ミアレシティの路地裏に込められたメッセージに新たな発見があるかもしれません。

総括:XYの物語は美しさと哀しみが交錯する永遠の名作

  • カロス地方の冒険は5人の仲間と共に成長する青春群像劇である
  • メガシンカの継承にはコルニとの熱いバトルと絆の証明が必要不可欠だ
  • フレア団は単なる悪ではなく行き過ぎた正義感が暴走した組織である
  • フラダリの目的は争いのない美しい世界を作るための極端な選民思想だった
  • 伝説のポケモンは最終兵器の動力源として利用されるという過酷な運命にあった
  • AZは3000年前に作った最終兵器の罪を背負い彷徨い続けた悲劇の王である
  • エンディングでのAZとフラエッテの再会はシリーズ屈指の感動シーンだ
  • ミアレガレットや停電など日常的なトラブルの裏にフレア団の影が見え隠れする
  • ホロキャスターを通じた情報操作や演説は現代社会への風刺も含んでいる
  • 四天王パキラがフレア団と関わりを持っていたことは衝撃的な事実である
  • 殿堂入り後のハンサムイベントも裏社会を描いた重要なサブストーリーだ
  • ミアレシティの幽霊イベントは今もなお解明されていない最大の謎の一つである
  • ジガルデはXY本編では沈黙を守っていたが秩序の監視者として存在していた
  • 3D化によって表現力が向上しキャラクターの感情表現が豊かになった
  • 戦争と平和、生命の尊さを問うテーマ性は時を経ても色褪せることはない
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この記事を書いた人

初代ポケモン発売当時からのゲーマー。
発売から29周年にもなる超大ヒットゲームになるとは・・・
旧作から最新版まで、かゆいところにも手が届く情報発信を心がけています。

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