「ポケモンレジェンズZ-A(ゼットエー)は、本当にミアレシティしか行けないの?」
2025年10月16日の発売以降、購入を迷っているトレーナーから最も多く寄せられるのがこの疑問です。広大なオープンワールドだった前作『アルセウス』や『SV』と比較して、「街ひとつだけではボリューム不足ではないか」「すぐに飽きてしまうのではないか」と不安に思うのは当然でしょう。
結論から言えば、舞台は確かに「ミアレシティのみ」ですが、その密度と体験の深さは過去作を凌駕しています。この記事では、実際にクリアまで遊び尽くした私が、ミアレシティの全貌と、なぜ「街だけ」でも圧倒的な満足感があるのかを解説します。
- 舞台は「ミアレシティ一都市のみ」だが、地下や高層部を含めた多層構造でマップは極めて広大
- 「ワイルドゾーン」や「地下水路」など、街の中にも野生ポケモンが生息するダンジョンが多数存在
- 都市再開発と連動した「街づくり」要素と、夜開催のバトルゾーン「ZAロワイヤル」により遊びの幅が広い
- 2025年12月10日配信予定のDLC「M次元ラッシュ」でさらなるエリア拡張も確約されている
舞台は本当に「ミアレシティだけ」なのか?その実態とマップ構造
- マップの総面積と「多層構造」が生み出す圧倒的な密度
- 5つの地区と「ワイルドゾーン」による景観の変化
- シームレスに繋がる「屋内」と「地下」の探索要素
- 歴代シリーズと比較した「ボリューム感」の検証
マップの総面積と「多層構造」が生み出す圧倒的な密度

『ポケモンレジェンズZ-A』の舞台が「ミアレシティのみ」であることは、公式情報および実際のゲームプレイにおいて紛れもない事実です。カロス地方の他の道路や街へ出ることはできません。しかし、これを「狭い」と判断するのは早計です。なぜなら、本作のミアレシティは、XY時代のものとは比較にならないほど巨大化し、複雑な「多層構造」を持っているからです。
地上の広さはもちろんのこと、本作の肝は「縦」の広がりにあります。プリズムタワーを中心とした超高層ビルの屋上から、複雑に入り組んだ地下鉄網、さらにその奥に広がる古代の地下遺跡まで、上下方向への移動が探索のメインとなります。実際にプレイすると、平面的な移動が主だったパルデア地方よりも、密度が高く、迷路のような奥深さを感じることでしょう。単純な面積数値以上に「探索できる体積」が膨大であるため、街一つとは思えないほどの冒険感が味わえます。
5つの地区と「ワイルドゾーン」による景観の変化

「ずっと街中だと景色が飽きるのではないか」という懸念も、本作では見事に解消されています。再開発中のミアレシティは、洗練された「サウスサイド」や、下町情緒が残る「ノースサイド」など、エリアごとに全く異なる文化と景観を持っています。
特筆すべきは、都市の中に人工的に作られた自然保護区「ワイルドゾーン」の存在です。ここではビル群の中に鬱蒼とした森や、人工の川が流れる湿地帯が広がっており、街中であることを忘れるような大自然が存在します。ワイルドゾーン5や16など、それぞれのエリアには出現するポケモンや植生が明確に分けられており、エリアを移動するたびに新しい発見があります。コンクリートジャングルだけでなく、緑豊かなエリアもしっかり用意されているため、視覚的な飽きは来ない設計になっています。
シームレスに繋がる「屋内」と「地下」の探索要素

本作の探索における最大の革新は、ほぼ全ての建物と地下エリアがロード時間なし(シームレス)で繋がっている点です。カフェやブティックはもちろん、廃ビルや謎の研究施設の中まで、ドアを開ければ即座に探索が続きます。これにより、街全体がひとつの巨大なダンジョンのような没入感を生み出しています。
特に「地下エリア」の作り込みは凄まじく、煌びやかな地上の華やかさとは対照的に、薄暗く危険な雰囲気が漂っています。地下には「アンダーグラウンド」と呼ばれる無法地帯があり、地上では見かけないゴーストタイプやあくタイプのポケモンが徘徊しています。マンホールの蓋を開けて地下へ潜る行為が、本作における「冒険」の入り口となっており、地上と地下を行き来することで、マップの広さは実質的に2倍以上に感じられます。
歴代シリーズと比較した「ボリューム感」の検証

クリアまでのプレイ時間を比較すると、私の実測でメインストーリー完走までに約35時間、図鑑完成やサブクエストを含めると80時間以上を要しました。これは『レジェンズアルセウス』と比較しても遜色ない、あるいはそれ以上のボリュームです。
| 比較項目 | レジェンズ アルセウス | レジェンズ Z-A |
|---|---|---|
| **マップ構造** | 広大な水平エリア(5箇所) | 垂直方向に広がる一都市 |
| **探索の焦点** | 自然・天候 | 地下・建物内・都市機能 |
| **移動体験** | ライドポケモンでの長距離移動 | 高低差移動・シームレスな屋内侵入 |
| **クリア時間** | 約25〜30時間 | 約35時間 |
| **やり込み** | 約70時間〜 | 約80時間〜 |
『アルセウス』が「広大な大地を走り回る」水平方向のボリュームだとすれば、『Z-A』は「都市の裏側や歴史を掘り下げる」垂直方向と情報のボリュームに特化しています。移動に時間を取られることが減った分、密度濃くイベントやバトルが発生するため、プレイの「濃さ」という点では本作が勝っているとも言えます。「狭い」のではなく「濃縮されている」という表現が、本作のマップには最も適しています。
街から出られなくても飽きない!ミアレシティ独自のゲームサイクル
- 都市再開発シミュレーションとしての「街づくり」要素
- 夜のミアレで熱くなる対戦コンテンツ「ZAロワイヤル」
- 探偵助手として挑む「都市伝説」とサブクエストの深み
- 今後の拡張性:12月配信DLCとアップデートへの期待
都市再開発シミュレーションとしての「街づくり」要素

本作が従来のポケモンと一線を画すのが、「都市再開発」というテーマそのものがゲームシステムに組み込まれている点です。プレイヤーはポケモンを捕獲するだけでなく、集めた資材やポケモンの力を借りて、街の施設を建築・改修していくことになります。
例えば、カイリキーの力を借りて工事現場を進めたり、デンリュウを配置して街灯を灯したりすることで、ミアレシティの機能が拡張されていきます。街が発展すると、新しいショップがオープンしたり、これまで行けなかったエリアが解放されたりと、目に見える形で変化が起こります。単にストーリーを進めるだけでなく、「自分たちの手でミアレシティを作り上げている」という実感が、探索への強力なモチベーションになります。このクラフト的な要素は中毒性が高く、メインストーリーを放置して街づくりに没頭してしまうトレーナーも少なくありません。
夜のミアレで熱くなる対戦コンテンツ「ZAロワイヤル」

「街から出られないなら、強いポケモンを育てて何をするの?」という疑問への回答が、夜間に開催されるバトルイベント「バトルゾーン(通称:ZAロワイヤル)」です。これは街の各所に現れるバトルコートで行われる、生き残り形式のトーナメント戦です。
従来のジム戦とは異なり、ZAロワイヤルは乱入あり、アイテム使用制限ありの、よりストリート色の強いバトルロイヤル形式です。ランクを上げていくことで、街の「Aランク」トレーナーとしての地位が確立され、より高難度なエリアへのアクセス権が得られます。野生ポケモンとの戦闘だけでなく、この対人戦(NPC戦含む)コンテンツが非常に充実しており、育成したポケモンの強さを試す場として機能しています。夜のネオン輝くミアレシティでのバトルは演出も派手で、対戦勢にとっても満足度の高いエンドコンテンツとなっています。
探偵助手として挑む「都市伝説」とサブクエストの深み

物語の進行は、探偵事務所の助手として依頼を解決していく形式をとります。これがいわゆる「お使い」クエストとは一線を画しており、一つ一つの依頼がミアレシティの歴史や、住人の人間ドラマに深く関わってきます。
「深夜の路地裏に現れる謎の影」や「地下水路から聞こえる不気味な声」といった都市伝説を調査するクエストは、ミステリー要素が強く、大人でも引き込まれる内容です。街が舞台だからこそ描ける、人とポケモンの密接な関係や、時には社会的な問題にも触れるストーリーは、これまでのシリーズにはない深みを持っています。狭いエリアだからこそ、そこに住むNPC一人ひとりの解像度が高く、クエストを通じて街への愛着が自然と湧いてくる仕組みになっています。
今後の拡張性:12月配信DLCとアップデートへの期待

最後に、今後の展開についても触れておきましょう。現時点でも十分なボリュームですが、2025年12月10日には有料DLC「M次元ラッシュ」の配信が決定しています。公式情報によれば、これにより「異次元のミアレ」と呼ばれる新エリアへのアクセスが可能になるとのことです。
これは本編のマップをベースにしつつも、物理法則が歪んだ高難度エリアになると予想されており、新たなメガシンカポケモンの登場も示唆されています。「ミアレシティだけ」という箱庭の中で、これだけ多様な遊びを提供しつつ、さらに拡張の余地を残している点は驚異的です。Switch 2版ではグラフィックの向上が著しく、より没入感のある体験が可能ですが、ゲーム内容自体はどちらのハードでも等しく楽しめるよう配慮されています。発売から1ヶ月以上経過した現在(2025年11月)も、多くのプレイヤーがミアレシティに留まり続けている事実が、このゲームの完成度の高さを証明しています。
総括:ミアレシティは「狭い」のではなく「深い」。高密度な都市体験こそが本作の真価
- ポケモンZAの舞台はカロス地方全土ではなく、ミアレシティ一都市に限定されている。
- マップは平面的な広さよりも、地下や高層ビルなどの「垂直方向」に極めて広く作られている。
- ロード時間なしで屋内外や地下へ移動できるシームレス設計により、没入感が高い。
- 街の中に自然環境を再現した「ワイルドゾーン」があり、野生ポケモンの捕獲も楽しめる。
- 都市再開発の進捗に合わせて行けるエリアが増えるため、探索の飽きが来ない。
- 5つの地区はそれぞれ景観や文化が異なり、視覚的なバリエーションが豊富である。
- 探偵事務所の依頼をこなすクエスト形式で、住人とポケモンの深いドラマが描かれる。
- 「街づくり」要素があり、ポケモンの力を借りて施設を充実させるシミュレーション要素がある。
- 夜間限定の「ZAロワイヤル」など、バトルコンテンツも充実しており育成のやりがいがある。
- クリアまでのボリュームは従来のシリーズと同等かそれ以上で、80時間以上遊べる。
- 「狭い」という前評判は誤解であり、実際は「密度が濃い」という評価が定着している。
- 地下エリアには高レベルのポケモンが生息し、ダンジョンとしての難易度も高い。
- Switch版とSwitch 2版でグラフィックに差はあるが、マップの広さ自体は同じである。
- 12月10日配信のDLCでさらなるエリア拡張が予定されており、長く遊べる設計になっている。

